Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

自縄自縛

これはトラウマではないのか、と思う。
自縄自縛のトラウマである。

まずは、福島社民党首の罷免による社民党連立離脱である。
同じく連立を組む国民新党の亀井金融大臣は「大人の対応を」と言った。
亀井氏の胸中を代弁すると、このまま「辺野古はダメ」とつっぱり続けりゃ日米合意は反故になるわけで、単に普天間が続くだけのオチ。
そもそも普天間の危険を軽減しようということで始まった移転がパーになっちゃ元も子もない。ここは一歩前進で妥協しろ、ということである。

しかし、福島党首の立場は異なる。
なにしろ、辺野古がダメと言い出したのは、まさに首相本人である。それに賛同して連立を組んだわけである。
どうにもならなくなったからといって、簡単に節を曲げるのでは、そもそも連立ってなんですか?という話である。
罷免されて連立解消なら、筋は通る。むしろ自分たちから辞任して連立解消しなかっただけ「大人の対応」じゃないか、という気持ちだってあるだろう。

かつて社会党村山富市内閣時代、自衛隊は合憲だと表明して大いに支持者を失望させた。
与党から滑り落ちると同時に党勢を失い、事実上崩壊。「節を曲げた」ことに対するトラウマがあるとみる。
考えてみれば、当の与党が保持する自衛隊を「違憲だ」となれば、そりゃ自衛隊を解散するか、あるいは改憲するしかない。
社会党としては改憲は言えず、かといって自衛隊の解散はなおのこと無謀である。よって「合憲」だという大人の対応しかなかった。
今回だって似たような状況だったが、幸いにして首相ではないので、矛盾の露呈は避けられたのである。ああ、よかったねえ(苦笑)
もちろん、与党になるたびに馬脚を現す主張そのものに根本的な課題があることは、言うまでもないのですが、それを言えば野暮である。私も大人なのだ(笑)

さて、次のトラウマである。

社民党の連立離脱で大ダメージ、選挙も国会運営も暗雲立ちこめる鳩山内閣である。
誰がみたって大失態、もう辞任しかないでしょ、ふつう。
少なくとも、首相が選挙にあたって何度も表明してきた「最低でも県外」が、公約でなかったと言われて「なるほど、はあ。左様ですか」誰が同意するかね?(苦笑)
小泉さんの「人生いろいろ」なんて問題にならないレベルの超絶答弁ですなあ(笑)
ところが、辞めないわけである、この人は。
それで思い出すのが安倍元首相のことである。
年金問題が噴出し「責任をとって退陣せよ」と迫った鳩山さん、その通りに安倍さんは辞めたわけだが、その途端に「政権は投げ出しは無責任だ」とやりこめた。
ついでに「だから世襲はダメなんだ」という話まであった。もちろん、鳩山さんは北海道から出馬したのでスルーということになったのだが、そのバックに毎月1500万円のお小遣いがあったこととか、そのお小遣いを「私はお金持ちなので知らなかった」と鳩山さんご自身が答弁されたことも。
私は、鳩山さんは充分に世襲の恩恵にあずかっているような気がしてならない(爆笑)
それはそれとして。
つまり、筋としては、充分に辞任するべき状況とタイミングが揃っているわけだが、かといって「責任をとって辞任します」というと、今度は「政権投げだし、無責任」でやられるというトラウマがあるのではないか、と思うのである。
なにしろ、かつて自分がさんざん活用した手なので、まさか忘れちゃいまいなあ。

人間は、過去の失敗の歴史から学ぶものである。
学習能力がない人間は○鹿というのであるから、それはわかる。
しかし、古来から「自縄自縛」という。
すべからく呪詛は、そのままおのれに返ってくるものと心得るべし。

結果は、きたる参院選で、明白になることと思うのですがなあ。