Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

人的能力がすべて?

福島原発事故に関する民間事故調査委員会の報告書が大きくマスコミに取り上げられています。
菅前総理のリーダーシップが独善に陥り、おおいに問題があったというような取り上げ方をされていますね。

もちろん、そういうこともあると思いますが、私はそれだけでないと思います。

まず、そもそもの事故に対する体制がまったくなってなかったと思うのです。
原子炉建屋の外での安全に対しては、原子力安全委員会に責任があることになっているわけですが、その斑目委員長に菅前総理は「水素爆発はしないのか?」と聞いています。
「酸素が窒素で置換されているので、爆発しません」と斑目委員長は答えています。
で、その直後に爆発したわけです。

さて、この時点で、皆さんなら「専門家」の「原子力安全委」の言葉を信じつづけて、指揮をすることができるでしょうか?
ちなみに、その立場は「総理大臣」で、最終的に責任を負わねばならない、としたらどうでしょう?

私は、自分が菅氏と同じことを言わなかった自信がありません。
それどころか「メルトダウンはしない」とか「プルトニウムは漏れない」とか「セシウムヨウ素とちがって重いので飛散しない」とか、並べ立てた専門家ども(東工大東海大、東大の連中)はいったい何なんでしょうか?
彼らの言を信じていたら、今頃、ぜんぶ「嘘」ですよ。

まあ、民主党だから、いまさら嘘をついても問題にならないのでしょうが(笑)

根本にあるのは、そもそも「事故は起こらない」ことになっていたことです。
それだから、お飾りみたいな人がたくさんポストについていた。非常時に役に立たないわけです。
これは、菅氏の人的素質だけの問題じゃないでしょう。

あえていえば、総理大臣はおしなべて原子力の素人です。
にわか勉強はするわけですけど、その勉強の中身は「原発は事故は起きません」なのです。
それは、小泉さんも安倍さんも言ってました。
その総理大臣に、非常事態の指揮をとらせる体制はどうなの?ということはあるんじゃないでしょうか?

個人の素質に帰着できる問題ではない、と思います。