Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

so sweet

韓国で、新日鉄の戦時徴用の問題について、個別補償を要求していた当時の徴用工につき、補償を命じる判決があったようである。
上級審について、まだどうなるか分からないが、もしも敗訴した場合は、新日鉄としては支払いをせざるを得ない。拒否すれば、韓国内の資産について強制執行を受けるだけのことである。

そもそも、日韓基本条約において、個別補償問題も含めて「最終的に解決」と文面にはある。
だから、条約によって判断すれば、元徴用工らの要求には根拠がなく、新日鉄でなく、韓国政府に対して請求をするのが正しい。
そのはずであるが、しかし、司法はそれぞれの国によって異なる。
韓国の判決は、日韓基本条約の破棄を命じたものでもなんでもない。国内の司法権はそれぞれの国家主権に含まれるので、韓国内で、いかに奇妙奇天烈な判決が下されようとも、それは韓国の勝手であって、日本が何かいえば内政干渉にあたる。
だから、何も言えないのだ。

こんな判例ができれば、次から次へと同種の訴訟が乱立して皆敗訴しようから、日本企業に対する影響は大であろう。

新日鉄は「これが本当に法治国家なのか」と嘆息したそうである。
まさに、阿呆の見本である。
私に言わせれば、それは歴代の新日鉄首脳の見通しが甘すぎた(so sweet)というほかない。
条約があるから、司法もそれを慮って判断するのは、日本では当然であるが、相手は韓国である。
あるいは、こんな判決が出れば、当然、韓国への投資については重大な影響が出るから控えるはずという判断もあるが、それも日本の話である。相手は韓国である。

そんな甘い見通しは、一切通用しないのである。

国家主権を持つ国に、その主権行使について、我が国が勝手に判断できない以上、相手の国の出方やありようを見極めて、慎重に判断する必要がある。
新日鉄の歴代の経営陣は、その判断を間違えていたのだ。
私が新日鉄の株主であれば、これは株主代表訴訟の対象となる判断の甘さである。

「まさか、そんなことがあり得るとは、思いませんでした。予想外です。ふつうはあり得ません」
私なら「甘い!」と一喝する。
「なんでもある国なんだ。そんなことも、わからなかったのか。呆けていたのか社長は」

ビジネス的には、責めるべきは韓国ではない。
この程度の事態を予想も出来なかった、愚かな経営者なのだ。

ちなみに、新日鉄は、特殊鋼の製法に関する知財も、浦項スチールにやられていたような気がする。あとになって、技術を盗まれたと騒いである。
ますますバカの見本である。

これが日本を代表する企業なのか。
あまちゃん」なのは、某国営放送のドラマだけで充分である。

いったい、いい大人が、何をやっているんだろうかね。