Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

ナイト・ボート

「ナイト・ボート」ロバート・R・マキャモン

冒頭、ナチスUボート(潜水艦)がカリブ海で貨物船を襲う。
見事に仕留めた、と思ったら、駆潜艇に発見される。
艦長は急速潜航を命令。
見張りに出ていた二人の乗組員は見捨てられる。
うちの一人、シラーが捕虜となって生き残るが、彼がなんと唯一の生き残りとなった。
爆雷攻撃を受けたUボートは、二度と浮上しなかったからだ。

それから40年が過ぎて、カリブ海に潜っていたダイバー、ムーアは昔の機雷を発見。
不注意から、これを爆発させてしまう。
ムーアも一巻の終わりだったはずが、奇跡的に生き延びる。
そして、さらに奇跡が起こる。
機雷の爆発で崩れた岩盤が吹き飛び、その底から古びたUボートが浮上してきたのである。
そして、その夜から、沿岸の村では奇怪な事件が起こる。
Uボートの乗組員は、全員、海底でゾンビ化していたのである。
村人を襲い。生き血をすするゾンビたち。
Uボート浮上の報を聞いてやってきた唯一の生き残りシラーも、あっさりとゾンビの餌食に。
やがて、村のまじない師が、Uボートに砲撃を受けたことの報復に、彼らにブードゥーの呪いをかけたと告白する。
彼らは、それでゾンビになったのだと。
ムーアは、村の先住民の若者と、Uボート退治のために漁船に乗り込み、出撃する。。。


どんな大作家にでも駄作はある。
のっけからそんな話をすれば、もうお分かりだろうが、、、マキャモンともあろうものが。ねえ。
大戦中のUボートにゾンビ。
安っぽい三流テレビドラマのシナリオそのものみたいな本だ。
なんじゃ、こりゃ!?の松田優作状態(笑)。
ま、ホラーの天才という作家ですら、こんなしょぼい本を書くのだと分かれば、作家志望の人には大いに希望が持てるのかも。

評価は無☆。
折り紙つきの駄作、です(苦笑)

マキャモンは、「少年時代」「遥か南へ」などのホラーでない作品が意外によい。
もちろん「ミステリー・ウォーク」や「狼の時」は、文句なしに傑作だと思うけれども。

ハズレがあるから、アタリが楽しいのである。
いつもアタリなんてことはない。それじゃあ感動がないってもんだ。

だから読書の楽しみは、やめられないのですなあ。