Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

争点にしないという争点(笑)

官房長官が「原発は国政の問題であり、都知事選の争点としてはふさわしくない」と盛んに発言している。キレ者で知られる菅長官らしからぬふるまいと思う。

都知事選の争点にならない、というのであれば、どこの争点になるというのであろうか。
国政選挙は終わりました、だからオワコンだよ、と。
それなら、オワコンの争点を出した脱原発候補は敗北するはずである。
なので、菅長官のなすべきことは、舛添候補の勝利が近づいた、と思って一人でほくそ笑むだけのことである。記者に向かって「争点化するのは、、、」などと、敵に知恵をつけてどうするのか。

もしもまかり間違って、脱原発候補が当選してしまったら、どうするんだろう?
そのとき、官房長官みずから「実は脱原発が大きな争点でした」と反省するのだろうか。

どっちにしても、得策でないので、見苦しい発言はやめたほうがいいだろう。
わざわざ敵失を指摘するとは、まさか、スパイではあるまいな(苦笑)

まあ、そうは言っても、その舛添候補も「私は以前から脱原発です」と言い出したし(爆)。
こりゃあ、田母神閣下しかないんじゃないの。

そもそも、東京都知事選挙といったって
1、オリンピック成功させます
2、高齢化対策、地域医療を頑張ります
3、防災対策に力を入れます
4、中小企業の支援をします
5、子育て教育支援もします
という話で、これらの問題で各候補の政策が違うのかね?

「私は、外国人がうじゃうじゃくるオリンピックなんか、うるさいだけなので、なるべくカネをつかわんようにして、しずかーにやり過ごしたいと思う」
という候補が現れたら、そりゃあ投票してやってもいいが、果たしているのか(笑)
それどころか「ジジババに金を使うのは無駄なので、いっそ姥捨て山に捨てましょう」という候補者が現れたら、さらにすごい。すごいが、絶対に無理でしょ(爆)

ようするに、選挙はマーケティングである。
マーケティングは差別化競争である。
差別化に失敗したら、売れないのである。
ハイブリッド車に向かって「エコだけが車の価値ではないんだから、それだけを争点化しないように」と言ったとして、なるほどと思う自動車メーカーはいない。
なんでもいい、他の車と差をつけなければ売れないのである。

マーケティング屋にとっては、実に興味深い選挙戦となった。
リサーチ能力と空中戦が勝敗を決する。
実に見ものですなあ。