Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

改造雑感

内閣改造人事が発表された。
顔ぶれをみると、意外に実は「留任」が多い。
今まで、実績を上げている人を変えても、いいことはない。これで正解なのだと思う。

こっから余談。

派閥の力学からいえば、各派閥とも「入閣待望組」を抱えているので、それらに配慮をすると「全面的に刷新」となるのである。そのほうが、たくさんの人にポストをばらまけるからだ。
内閣改造で派閥先送り人事は、言うまでもなく、田中角栄が元祖である。
その手法をもって、田中派は与党内を牛耳った。

最近、凋落の一方の我が国であるから、妙なノスタルジーから「角栄こそ名宰相だった」「ロッキードアメリカに嵌められたのだ」というような、あやしげな陰謀史観とともに再評価する見方が浮上しているようだ。私は、そこまで角栄を評価しない。オイルショック、狂乱物価に打つ手がなく、その後は金脈で政権を長きにわたって壟断。改造論で日本中を土建国家に作り替え、一時は日本中の会社のうち6割が建設業という、世界的にみてもまれな歪な産業構造を作り出した。
それが、景気対策公共工事=土木工事という短絡的政策にはまり込み、いまだに「三本の矢」といいつつ、肝心の成長戦略に見るべきものがない。
当たり前で、土建屋に金をばらまくしかやってこなかったのだから、いまさら世界に伍して戦えるアイディアを出せというほうが無理だ。
できるのは、借金して道路とダムとハコモノをつくることだけである。
このような政権の体質を、すべて作り上げたのが角栄とその後継者だ。
小泉純一郎がこの流れを断ち切らんと、公然と「経世会つぶし」を行ったが、革命、いまだならず、か。


今回の留任組は、菅官房長官を筆頭に、財務相の麻生さん、経済担当の甘利さん、外務の岸田さん、教育の下村さん、それに(おまけで)公明枠の太田国交相
まあ、公明枠は別格として(苦笑)そのほかのメンバーの留任は、大いに納得するところじゃなかろうか?

華やかな女性陣もいいですが、留任組に注目、と考える次第。