Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

聖戦士

イスラム国に志願兵として参加しようとした大学生がいて、警察当局に捕まったようだ。
一応、もっともらしい法律「私戦予備および陰謀」を適用してのことである。
実際には、似たような馬鹿がこれ以上でてこないようにするためである。

ちなみに、戦争は国家の権利である。ある国と戦争する、中立する、あるいは反対する。これらは国家の固有の権利とされている。(戦争自体が国際法で禁止されている、という説もあるが、いまだ主流でない)
私戦とは、国家のこれら戦争に対する意思とはまったく別に勝手に戦争をすることである。
場合によっては、国家そのものの戦争に対する方針を曲げてしまいかねないので、これを禁止するわけである。たとえば、我が国は中共と戦争することは考えてないわけであるが、勝手に誰かが尖閣諸島に上陸し、中共の船を砲撃して撃沈などおっぱじめたら、そりゃえらいことになる。ほんとに日中開戦となりかねん。
ゆえに、私戦は禁止しなければならんのである。

しかし、くだんの馬鹿大学生がイスラム国に入国して、戦争に参加したところで、我が国の外交に大きな支障があるとも思えない。実際は、アタマを冷やさせるための措置である。法なくして、しばらく勾留するわけにいかないので、適当に罪名を付けておいたのだろう。

くだんの大学生は、すっかり世の中が面白くないので、戦争でもやってやろうと考えて渡航を決意したのだという。
識者は、これを評して
「不満があるなら、まず日本で活動せよ」「そういう気にさせる社会に問題がある」
とのこと。
馬鹿を評するほうも馬鹿みたいな話だと思う。

考えてもみよ。イスラム国に行き、志願するということは、イスラム教徒になる、ということである。
この男の「信仰の自由」は、いったいどうなるのだ?
日本で活動とは、いったいナニを考えているのか?
イスラム国の戦争は「聖戦」(つまり宗教戦争)なのだ。
社会に不満があるとしたら、この馬鹿学生の不満は、日本がイスラム国家でないこと、この1点に決まっているではないか。それを論じずして、なんの識者であろうか。

イスラムスンニ派である。そのスンニ派でも、過激分子である。
私は、とてもではないが、教義についていけぬ。
あの戒律も無意味に厳しいし、さらに聖戦中であれば戒律を破っても良いなどと、ご都合主義の塊である。私の考えによれば、神様はたしかに理不尽ではあるが、しかし、そこまで臆面もなくご都合主義では困るはずのものである。
おまけに、女子は基本的に尊重されるが、それは男性の財産だからであり、子供を産むからであるとして、女性が自立することも、教育を受けることも禁止している。

伝統的な日本人の考えとして、生まれてきたのが男か女かというのは、基本的に運によるのである。ゆえに、一方が主でもう一方が財産ということはない。運が主と財産を決めるということになってしまうからである。(造物主というものを認めていないから)
イザナギイザナミを財産として扱ったことはなく、我が国の主神は天照大御神であり女神である。
古来、女性が太陽だと言い出したのは、平塚らいてうフェミニストだったからでなく、古事記にそう書いてあったからである。

私は、どうやら日本神道のほうに親近感を覚えるようで、イスラム過激派の教義にはついていけない。

当然であるが、イスラムのほうが正しい、という者はいるだろう。
それが、くだんの大学生である、というのが普通の解釈である。
それ以外の解釈は、基本的に邪道なのである。イスラム国は、明確に宗教戦争を主張している。

それなら、さっさと行かせるのもいいと思う。イスラム教に改宗したら、二度と棄教はできないぞ。
家族も自動的にイスラム教だ。いけいけ、聖戦士。

ただし、そのときは、帰ってくるなよ。
八百万の神がおわします我が国に、自分ひとりしか神をみとめない狭量な奴がくるのは困る。
他の神々が、住めなくなってしまうじゃないか。