Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

美談がある限り

離島から川崎市に出てきた中学生が、地元の愚連隊連中のいじめに遭い、殺害されてしまった事件には、多くの人が胸を痛めていると思う。
むろん、私もそうである。
このような無軌道な暴力、果ては殺害など、到底、許されるものではない。

しかし、一方で、こうも思うのである。
私が若い頃、つまりは今から30~40年前ですら、このような愚連隊もどきはいたのである。チンピラも、パシリも、夜間徘徊も、縄張り争いもあった。暴力沙汰は当然である。
そのたびに、学校が悪い、社会が悪いと問題になる。
つまり、そういう議論をしても、この種の問題は根絶されないのである。

で、私と同年くらいの、そういう連中は、今、どうしているであろうか?
大多数は、今や女房子供を抱えて、働いているのである。(一部はそのまま「プロ」になったが)
そうして、酒を飲みながら「俺も、昔はヤンチャしてさあ。。。」と思い出話をするのである。

そういう話は、たいてい「美談」として語られる。
世間的に、そうである。そういう「美談」は、そこらじゅうに転がっている。

学校に通っていたころから、真面目に勉学に励み、社会に出てからは真面目に勤務し、問題の一つも起こしたこともなく、黙々と働く人のほうが、よほど偉いように思うが、そういうのは「平凡」なのである。
若い時にヤンチャしていた人のほうが、今や会社経営者などということも多く、よほど美談になるのである。

であるから、もしも私が若かったら、断然、愚連隊になる。
そうすれば、あとで普通に働くだけで、周囲からはチヤホヤされるのである。
全然おトクな人生である(笑)

若い頃のヤンチャを、その当時の被害者のことも考えずに、やたらと美談にするこの国の風潮がある限り、この種の暴力事件のなくなるはずもなし。
当然でしょうが。ね。