Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

あがいても

大塚家具ですが、いよいよダメなようですね。
自力再建を諦めて、身売り先を探しているようです。

ネット上の記事では「親子喧嘩のイメージが強すぎて」と報道されていますが、これはハズレだと思います。だって、オヤジの店のほうは、それなりに売れているから。
つまり、娘の「従来の大塚家具よりも少しターゲットを下げた」「ニトリ、イケアよりは上の」市場なんて無かったのだ、と思うんですね。

だって、この2極分化の時代ですよ。中間層が絶滅しつつあるというのに、家具だけは中間の市場があるわけがないでしょうが。

かつて私は、この大塚家具騒動のときに「娘は価格に特化したバーゲンオオツカを経営し、オヤジは支那人の金持ちインバウンド需要をとらえた小日本大塚高級家具中心をつくってツアーをやって、高級家具を売りまくれ」と書きました。
まあネタ半分ですが、つまりは「真ん中」なんてないんだよ、と言いたかったのです。
こりゃダメだろ、と思っていたのですが、やっぱりダメでしたね。

経営者の一番大事な仕事は「正しい経営戦略を考えること」ですので、娘は失格です。どこに身売りされるにせよ、退陣は逃れられません。

しかし、その一方で、たぶん、有象無象の投資家連中が、こんなセリフをささやいているのも目に浮かびます。
「いや、もちろん、現体制でこのまま頑張っていただいても結構ですよ」
「しばらくの間、株価対策の点からも、会長ということで残っていただいて、ほとぼりが醒めた頃に復帰という線もありですよ」
などとね。

ダメにした経営者でも、「経営者」の座に、それほどしがみつくもんなんです。
実際に株を渡してしまえば、こんな約束は紙切れよりも価値がない(笑)
当然、さあ知りませんよ、言われて一瞬で反故なんです。
それでも、こんなバカバカしい(常識で考えれば)言葉にしがみつく。
だって、自分を首にして、会社を他人の手に渡す仕事に、誰が必死になるもんですか。
それがわかっているから、ファンドの連中も、こんなミエミエの嘘をつく。
哀れな断末魔の光景ですよ。

仮にどこが引き受けても、この会社の再生は、たぶん難しいと思います。
事業そのものの内容を切り替えないと商機がないような気がしますね。