Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

100年の禍根

入管法改正のことである。
これは、100年の禍根を残すことになるだろうと思う。

人手不足対策というが、それなら給料を上げれば良いのである。
「人のいやがる仕事」は、当然に高給でなくてはならない。
そうでなければ人は集まらない。
それが、実際は「安い賃金で働く奴隷」が欲しいだけなのである。
そうして儲けると、ろくにカネも使わずに内部留保するのだ。
かくして、預金が積み上がり、困った銀行は国債を買って、それを日銀が買い上げるというアベノミクスの出来上がり。
当然に給与があがらなけりゃデフレ脱却するわけもなく、かくしてえんえんと金融緩和が続く。
既にして、日銀は「日本株式会社」の筆頭株主なのだが、出口が見つからない以上、継続するしかないのである。
中共社会主義市場経済のお株を奪う、資本主義社会経済のできあがり。

いや、実際はわかっている。
つまり、介護の人員の給料を上げると、社会保障制度が破綻してしまう。
早い話が「日本のジジババの面倒をみる奴隷」が欲しいのだ。
そうしないと、年金がもたないから。
だったら、そう言えばいいのだが。
「高度専門人材」という看板の掛け替えはひどいなあ。「介護専門奴隷」とは、、、言えないわなあ。。。

この立法のスジが悪くて、委細はあとで通達で決めます、である。
もっとほかに奴隷がいるかもしれないので、余地を残しましょう、というのである。
小役人どものサジ加減ひとつによって、外国人がどうにもでなるという次第。
天下の悪法の見本である。

野党は、この法案を「事実上、移民政策そのもの」と批判したが、その通りである。
現在の研修生精度で3年、帰国することなく高度人材で在留すれば5年。通算8年は日本に居ることになる。残り2年を留学ビザか何かで乗り切って、在留10年になれば永住権がとれる。
移民政策をやって大問題を起こしている欧州や米国と同じ問題が起きることは明白である。
日本だけが例外になるわけがない。
禍根は100年を超えて残るであろう。

野党の攻撃は相変わらず的外れだ。
研修生が多数失踪していることから「受入側の体制の問題を先に」などと言っている。
これは、単に自分の政治的信条を通すための主張に過ぎない。
たとえて言えば、少子化問題に対して「子育て環境を良くする」政策を主張しているのと同じだ。
実際には、少子化と最も関係が深いのは婚姻率である。
「子供を産んでから」の対策をしても子供は増えない。子供を産む前に結婚しないわけだから、そりゃ子供が増えないわけである。
それでも「子育て」を主張するのは、そういう主張が野党の政治的信条に沿うからであって、彼らは別に少子化問題を解決する気はない。自分たちの政治信条が実現されれば気分がよくなるだけのことである。
「受入側の問題」も同じだ。
実際に、研修生が居なくなるのは「送り出し側」の問題である。
彼らは、日本に行くために、国元で多大なカネをブローカーに支払い、その借金を背負ってやってくる。稼がないと借金を返せない。だから、日本に来たら失踪して、もっと稼ぎの良い職場を探すのである。
この問題を解決しないで「受入側」で、たとえば賃金水準を上げたら「もっとたくさんの手数料」をブローカーがとるようになるだけだ。「今までより、たくさん稼げるようになったぞ」ブローカー連中は、さぞ日本政府に感謝してくれるでしょうな。

そのうち、この国は、溶けてなくなるんじゃないですか。
まあ、子供もいない自分には関係のない話ですがねえ。

一言言わせてもらえば、私は、もう安倍政権を支持しません。心の底から軽蔑します。