最近では、住宅街の中にある比較的小さな神社さんでも、夏越の祓をやってくださるところが増えているようだ。
「茅の輪」と呼ばれる輪っかの中をくぐると、夏を息災に過ごすことができる、という。
もちろん、くぐって、参拝してきた。
実は、上京したばかりの頃、こんなのを見たことはなかった。
思い出すと、一番最初にこの「夏越の祓」の茅の輪を見たのは、だいたい今から20年ぐらい前の新橋の烏森神社だったと思う。
このあたりに旨い店があるというので、女子と烏森神社で待ち合わせした時、初めて見たのである。で、二人してくぐって、その後で食事した。魚介が旨い店だったと思う。別のときには、焼き鳥屋に入ったが、こっちも美味かった。
烏森神社の参道沿いの店は、新橋にしては価格がやや高めなのだが、味はたしかだ。
ただし、かなり混む。
食事のあとは腹ごなしに、ぶらぶらと銀座のほうに歩いて、あのあたりにある小路を次々と巡って、最後は数寄屋橋近くにある静かなバーで酒を飲んだ。
彼女は季節のフルーツを使ったカクテルで、自分はシングルモルト。だいたいグレンモーレンジのソーダ割りとオーバンのオンザロックだった。
このコースはお気に入りで、その後も2,3回同じコースを巡ったと思う。
相手の女子は、ちょいと別の人になる場合もあったか。
そうか、あれから20年にもなるのだな。
茅の輪を見て、そんなことを思い出した。