Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

逆算の天下取り

正直、驚きましたね、小池新党。
今度ばかりは安倍さんの奇襲作戦で、小池さんも動けないはず、と思っていました。
若狭さん主導では、長島昭久さんにも逃げられて「しょせん小物、まあ小池さんが都政から手が離れるまではミニ政党でお茶を濁すしかないだろう」というのが普通の見方です。
それが、な~んと、御大将が出てきちゃった!
「死体蹴り解散」「事実上の信任投票」だと思っていた選挙が(苦笑)にわかに風雲急を告げる展開になってきました。

それにしても、小池新党は、候補者のタマも揃っていないし、資金力もない。今回は公明との選挙協力も望めない。さらに、小池さんは都政ではさしたる成果を上げていません。
まあ、都知事が就任1年で何も出来ないのは、今に始まった話じゃないですがね。

では、どうしてこんな不利な状況なのに、火中の栗を拾おうとするんでしょうか?

私は「逆算の結果」だと見ます。

問題は、小池さんの年齢です。
若作りをしてますが、すでに65歳なんですよ。
オリンピックをうまく仕上げる2020年には、68歳になります。
そこで新党を立ち上げて国政に戻って1期やりますと、衆院ですから4年はもたないはずですが、それでも70歳は超えます。
1期で過半数とれるはずがないので、もう1期は最低やらないといけない。
今のトランプさんの年齢を超えることは確実で、そうなると自民党の若手の進次郎さんや林芳正さんあたりともぶつかる。もう無理になります。
小池さんは、日本初の女性首相を狙うと思いますが、都知事をやってから国政復帰だと時間切れが近いんですね。
その「焦り」が、今回の行動の原因だろうと思います。

小池さんは、おそらく、今の日本でもっとも選挙巧者です。
しかし、さすがの小池さんも70歳を超えてしまえば、その判断力も鈍るでしょうし、陣頭指揮も厳しくなるはず。
前回の都議選では、100カ所以上を応援演説でまわりました。
まさに鬼神の働きというほかありませんが、それをやって本人は悟ったはずです。
「あと5年後に、同じことは出来ないかもしれない。たぶん無理」
今回を逃せば、たぶん、二度とチャンスはない。
それで、タイミング的に無理を承知でカケに出た、というのが真相であろう、とみます。

もう少し、配下の若狭さんが頼りになれば、ここまでしなくて済んだのでしょうが、それは無いものねだり。
急造のポンコツ候補者をあやつり、あわよくば、、、と天下を望む戦いです。
てっとり早くいえば、小池さんの野望のための行動なのですが、人が動く以上、野望があって当たり前なので、いつ解散総選挙があっても不思議でないのと同じで、それ自体を私は否定しません。

しかし、再び「小池魔術」が通用するのか?
こればかりは、フタを開けてみないとわかりませんね。

自民党にとっては、敵の弱みにつけこんだ奇襲攻撃で「無風選挙」を狙ったはずが、とんだオバケが出てきた、ということになりました。

面白いのは、改憲ですね。安倍さんも、さすがに2/3はとれないので、改憲の延期は覚悟したはずですが、これも分からなくなりました。

とにかく、日本の行方を大きく変える選挙になりそうです。
自民党過半数は揺るがないですが、稀代の勝負師が出てきて、俄然、注目選挙区は増えることになりました。

正直なところ、自民党の優勢はいささかも揺るがないであろうと思います。
まして、今は有事ですからね。野党に流れる要素が少ないのです。
が、選挙に絶対はありません。
何でも起こるのが選挙です。
注目をしていきたいと思います。