Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

卒業疑惑の落着

しばらく世間を騒がせた事件があった。

千葉大学を卒業したばかりのT容疑者が、女児を誘拐、長期監禁していたという事件である。世間には真面目な学生という仮面をかぶっていた、唾棄すべき犯罪者であった。

犯罪者にもいろいろランクがあるのであるが、女子供に手を出すヤツは最低と相場が決まっているのである。

事態を重く見た千葉大学では、T容疑者の卒業を取り消した。

これについて、一部の識者からは異論もあった由を聞き及ぶが、処分は変わらなかった。

さて、ここからが問題である。

オツトメを終えたT容疑者が、ウン十年後に選挙に出馬したとする。

そのとき、選挙公報に「千葉大学卒業」と書いたら、これは虚偽であるので、公職選挙法違反になるだろうか?

 

時系列で考えれば、T容疑者は四年間大学に通って、いったんは「卒業した」。しかし、大学当局によって卒業は「取り消し」された。

私が思うに、これはやはり「虚偽記載」であろう。

T容疑者の卒業は、彼の出馬時点では大学によって取り消されているのであって、仮にいったん卒業したという事実があったとしても、出馬時点で選挙公報に書くのはやはり虚偽である、というふうに思う。

してみると、これは大学当局が卒業資格を持っているかどうかを決定することを追認するということになるのである。

 

さて、では、大学当局は「卒業の取り消し」をする効力を持つことを認める、とするのであれば、逆に「卒業の認定をする」ということも、認めなければ理屈が通らない。

 

つまり、小池知事のカイロ大学卒業疑惑の件である。

小池知事が、カイロ大学卒業時に、いかなる経緯があったにせよ、本日時点でカイロ大学は小池知事が卒業していることを公式に声明した。

すなわち、大学当局が卒業を認定する決定権を有する、という解釈なのであれば、これは卒業していると認めるほかない。

 

もし、そうでなければ、先に述べたT容疑者のように

「重大犯罪をおかして卒業取り消しにあった人物でも、選挙公報に卒業と書いても虚偽記載にならない」という論理に立たねばならない。

それは常識的に、無理筋のように思うのである。

すなわち、本日時点で、この問題はすべて解消した。

 

まあ、しかし、次の都知事選で支持するかどうかは、別の問題であります。

他にも候補者がいるようですし、これから良く考えて、、、、ということですな。