岸田政権の支持率ですが、本日の時事通信のニュースによれば、27%とか。
30%割れはいわゆる「危険水域」でありまして、これで選挙があれば「岸田おろし」が始まる数字であります。
いっぽうで不支持率は43%。「オマエはもう死んでいる」
まあ、去年やったおかげで、さすがに野党も「解散しろ」とは言いませんから(カネがないですからね)しばらくは安泰なわけですが。
気になるのが来年の統一地方選ですな。
今回の統一問題で、厚顔無恥の自民党議員もさすがに統一に選挙支援を頼めなくなった。するとどうなるか?
選挙でもっとも重要なのは参謀でもなけりゃ有力支持者およびカネでもなくて(実際、カネがなくても勝つときは勝ちます)ポスター貼りや演説場所押さえの人員なのです。
告示後3日以内にポスターを張り終わらなけりゃ落選といわれる世界ですが、その人員をアルバイトで雇うと「買収」で御用となり、当選取り消しという憂き目に合うのです。無償でこんな作業をやってくれる人が集まってこそ当選、というわけですが、現実にはそんな人望がある人ばかり立候補するはずもありません。
で、そんなときに統一さんに頼めば、文字通り身を粉にしてくれる奴隷がすぐに集まった、今までは、ね。
しかし、それが使えないとなると、どうなるか?
実は、国会議員の場合は地元に「実働部隊」を持っていないので、地方議員に応援を頼むことになります。
一言で言いますと。
地方議員を持っていなけりゃ負けなんですよ。
これは、日本の政治の形態が関係しております。
ほとんどの地方公共事業が、実は地方単独ではできません。中央(=国)から補助金をせしめて、やっと可能になります。そのために中央で汗をかくのが国会議員なのです。公共工事を行う地方ゼネコンおよび建設会社とりまき資材会社等は、地方から発注のある地方議員のセンセを応援する(=実働部隊)のですが、その地方議員のセンセが担いで国会に送り込むのが国会議員という構造になっております。
古の戦国大名が、実は地方豪族たちの代表であったのと同じでありますね。
彼らが担ぐのをやめてしまったら国会議員は成立しない。
しかし、そこに中央主導で揺さぶりをかけたのが安倍元総理であったということですね。統一が動けば選挙ができるわけです。
しかし、今度はそうはいかない。
となると、地方議員を確保しないと、次の参院選では(もちろん解散あれば衆院選も)足腰が立たずにこてんぱんにやられます。
ですので、来春の統一地方選を睨んで、これから政府与党には「なんとか人気を回復するウケの良い政策をだせ」という圧力がすさまじくかかるはずです。
補正予算と来年度予算で景気のよい話を盛り込まないとまずいでしょうからね。
もっとも、地元にまったく関心を払わないアンポンタン議員のいるところは、駄目でしょうけど。
どんな美味しい話がばらまかれることになるのか、要注目です。
民主主義というのは、選挙の洗礼で政治家の行動を縛り付ける制度であるとは言えますから、これはこれで、あるべき政治スタイルであるとは言えるのですよね。