東京はやっぱり今月末まで緊急事態宣言の延長となった。
しかしながら、強い措置は一部緩和するらしい。
都民からは「いったい、どういう基準で判断しているのか、さっぱりわからない」「どうしたらどうする、という指針を示さないまま、自粛なんてできない」といった悪評も漏れてきている様子。
しかしながら、このあたりは、実は仕方がないことだと私は考える。
コロナ撲滅を狙って強い自粛を要請すれば「経済はどうなる?コロナで死者が減っても食っていかれない人間が増えたら何もならないではないか」
という批判は避けられない。
逆に解除すれば
「コロナの収束もまったく見えないのに、なぜ解除なのだ?もっと厳しい措置をして、収束してから緩和すればいい」
という批判を浴びるであろう。
考えたらわかることだが、この「コロナ撲滅派」と「経済を回せ派」を、同時に満足させる回答はないのである。
ゆえに、どういう政策をとろうと、必ず批判されるのだ。
こういう場合は「世論の批判を浴びない」ことを目的にしてはいけない。達成不可能だから。
そうではなくて「どこを目標にしているか」を説明する。それが納得されれば、しかるべく批判も収まっていくことになるだろう。
しかし、実際には、この説明ができないのである。
政府の本当の目標は
「何が何でもオリンピックをやります、そうすると日本人選手が金メダルをとって、感動ポルノで日本人がみんな、ああオリンピックをやって良かったとなります。ついでに選手の苦労話などを聞いて同情し、ちょっと良い感じになります。政府も厳しい状況でよくやった、という雰囲気に少しなります。そこで解散総選挙をします、よかったよかった」
なのである。
誰がどう考えても、菅さんの政権では、ここしかタイミングがない。
オリンピックできなかったら、おそらく菅内閣はその時点で退陣。だって、そこから支持を盛り返すアテがないからである。
そういう目標を頭においてみると、コロナ禍であっても看護師500人のボランティアを募集したり、医師200人のボランティアを同じく募集したり、観客上限を決める会議を6月に先延ばしした意味がわかるのである。
そうすると、やっぱり5月末までが緊急事態宣言なのだ。6月の観客数を決める会議を、緊急事態宣言下でやるのはまずい。
かくのごとく、目標は明確なので、それが分かって皆にその目標を了解してもらえれば、現下の政策に関する理解も得られるのである。
が、説明できない、、、できるわけねーだろうなぁー。。。