「国防音痴が、日本を滅ぼす」豊田有恒。
SF作家の豊田先生は、実はジュブナイルも結構書いていて、中学生くらいの頃はかなり読んだ覚えがある。
私のSF好きは、豊田有恒とか眉村卓あたりのジュブナイルが手ほどきしてくれたのである。
筒井康隆もジュブナイルを書いていた。
今は、出版社も苦しいらしく、そんな企画をやってくれないようだ。
将来の小説の「読み手」を育てるのは、大事な仕事だと思うのだがなあ。
そんな豊田御大の新書なので、買ったのである。
御大は、実は昔から韓国通として有名であり、90年代くらいまでは代表的な「親韓派知識人」であった。
ところが、韓国側の理不尽な反日に嫌気がさし、今では韓国批判に転じている。
よく知るがゆえの転向なのであろうと思う。
内容は、まさにタイトル通り。これは異例である。
ちゃんと著者が考えたタイトルをつけているので当然なのだが、実は新書のタイトルはかなり「編集者が勝手につけて」いるのである。
タイトルで売れ行きが左右される新書市場では、内容に関係なくキャッチーなタイトルを付けるのがまかり通っているのだ。
そこは御大、さすがにそんな失礼なことはされない。きちんと、内容に沿ったタイトルになっているわけだ。
つまりは「平和、平和」と唱えていても、平和が実現されるというものでもない。実際に日本の戦後の平和が日米安保条約のおかげ、という事実を踏まえなければならないだろう。
沖縄問題にしても、実はその地政学的な位置に重要さがあるので、単に基地負担を沖縄に押し付けている、という論法だけで考えるわけにはいかない。
何しろ、日本の周りはキ◯ガイ揃いだからだ。
大陸だの北だのは札付きなのは当然として、本来は日本と同盟すべき韓国ですら、最近は常軌を逸した反日で油断ならない。
韓国軍の装備を見ると、北に対して充分優勢な戦力のはずなのに、戦車の主砲にせよ海上護衛艦にせよ、あきらかにオーバースペックなものを装備しはじめた。
もはや「仮想敵国日本」なのは明白である。
日本はGDP費1%という憲法にもどこにもない不思議な枠で軍事費を抑えているが、韓国は3%を超えているではないか。
日本の左巻きの人たちが言うように日本が軍国主義であるなら、韓国は超軍国主義ということではないか。まずはそっちに文句を言うのがスジじゃないか。。。
一言で言って、極めて健全な書物。
評価は☆。
確かに常識的な話ではあるけれども、やっぱり御大がこういう本を出してくれているので、敬意を表して。
御大のご指摘にある通り、韓国の反日ぶりはもはや「常軌を逸している」。
これは、反日教育を受けた世代が政権中枢を占め始めたことと無関係ではないと思う。
日本なら誰だって韓国が、アメリカさんのおかげで出来た国だと知っている。
ところが、韓国ではこれを独立運動のおかげだということになっているのである。
北との戦争については、民族の統一という目標がある都合上、あまり北を悪の権化と言わないということになっている。
もちろん、米ソの代理戦争だった、という話もない。そんなことを言えば、自尊心が傷つくのである。
よって、これも日本が悪い、ということになる。日本が植民地支配をしていたせいで、朝鮮戦争が起きたというのである。
風が吹けば桶屋が儲かる理論なのだ。
この論理で行くと、韓国は戦勝国だったくらいの勢いなのだが、実際は第三国である(笑)。
それでも、気分は戦勝国なので、日本をことあるごとに「戦犯国」呼ばわりするのである。
戦勝国が言うのならまだしも、まったく無関係のアンタ達がなに?というのが普通なのだが、かの国ではそうではないのだ。
こんな教育を受けていたら、そりゃブレーキがいかれてしまう。
結果、なんと父祖の時代よりも反日になるという、おかしな結末になっているのである。
このコロナ禍で、政府は何をしている?というコメントをTVでしたり顔をして言うコメンテーターが多いようですが、日本には緊急事態の法制がない。
憲法違反の疑いが濃いからである。国民に強制ができない以上、ロックダウンもできないし、民間病院にコロナ患者受入を強制もできない。
そしたら、TVの弁護士とやらが、欧米では法律でちゃんとできる、憲法は関係ないのだ、政府の言い訳だと言っていた。
弁護士のくせに、アホではないか。
欧米の憲法は、日本の平和(ボケ)憲法とは違う。
緊急事態がちゃんとできるように作ってあるのだ。当たり前だが、有事があるという前提があるからだ。
そこを無視して法律とは、憲法違反の法律を作れというのに等しい。
それでも弁護士ですか、と言いたくなるのである。
つまりは、国民の権利を貫徹するなら、コロナで犠牲が出るのも感受すべきだ。
有事で私見の制限をやむなし、とするのであれば、それは平和(ボケ)憲法は諦めないと仕方がないじゃないか。
当たり前の話である。
で、私としては、「コロナがなんだ!個人の自由が大事だ!コロナで死ぬのはやむを得ない」と言い切る「人権派」が登場するのを、とても楽しみにしているのだ(苦笑)。
イデオロギーって、そんなもんでしょ。