Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

インディーズたちの都知事選

都知事選も残すところ1週間あまりとなり、終盤の盛り上がりとなっているわけだが、ま、実際にはマスコミ報道の情勢通りで決まる。で、少々おつむの足りない人が「不正選挙だ、マスメディアに操作されている!」と騒ぐわけだが、平均的な知能がある人がそんな話を信じるわけがない。今では、10%以上の人が期日前投票で投票するので、その投票所で出口調査をすれば、たちまち情勢は判明してしまう。統計学の示す通り、別に全数検査などしなくても、一千万東京都民の行方を占うのには千サンプルもあれば十分である。開票と同時に当確。期日前投票と当日投票の結果が大きく違うことなど、ないのだから。

 

それはそれとして。

毎度、楽しみなインディーズ候補たちについて、ちょいとピックアップしてみたい。

 

まず、今回の最大のお騒がせ、NHK党の大量出馬した面々。ポスター掲示板を分譲するという、前代未聞の手法でも驚かされたが、選挙公報を候補者分大量ジャックして「NHKに受信料を支払う人は馬鹿だとおもいます」NHK党PRに余念がない。こういう、公職選挙法のバグをつくやり方に批判的な意見ももちろんあるだろうが、私は肯定する。選挙というのは、基本的に「カネ」「組織」がそろっているほうが勝つ。では、カネも組織もないミニ政党はどうするか?昔から言うが「カネがなければ知恵を出せ」それしかないのだ。つばさの党のアホどものように、法を犯したらダメだが、合法的な範囲内で奇策を出すのは、弱者の戦略として当然である。そもそも戦略的に、都知事になろうなどとは微塵も思ってなくて、次の国政選挙に向けての知名度の向上しか考えてないわけだが「落選覚悟で立候補してはならない」という法律はない。何も問題ないのだ。

さて、NHK党以外にもインディーズの常連、ドクター中松や後藤輝樹といった面々は健在であるが、そのほかに目に留まったインディーズたちである。

まず、有名ユーチューバーの暇空茜。コラボの不正会計で名をはせた人物である。「公金チューチューをなくす」が公約であり、これは言行一致型で珍しい。小池都政の批判かと思いきや、本人的には反石丸なのだとか。オタクでもないくせに、オタクを自称する石丸は嘘つきであり、嘘つきを政治家にしてはならないと主張。

ポーカー党の尾関あゆみ。ポーカーによって東京の経済を活性化しようと訴えている。ラスベガスのような東京を目指すわけだが、ことにポーカーにこだわる。

核融合党の桑島康文。核融合によって経済活性化を目指すのだが、肝心の核融合がいまだ実用化のめどもたってないんだが。

河合ゆうすけ。「一派多妻制」をかかげる!「運命の出会いは、一度とは限らない」すごい説得力で、少子化対策としてはアリだが、これは国政狙いだろうな。

ゴルフ党、小松けん。「金持ち優遇で都民を豊かに」政策としては大いにありで、正しい策の一つである。世の中で、正しければ通るか?という問題に直面しそう。

未来党、木宮みつき。「すべての国民の借金、住宅ローン、カードローン、教育ローンなどを帳消しにする」令和の徳政令を目指す。鎌倉幕府が徳政令を出してどうなったかを、授業時間中に寝ていて聞いていなかったのだろうと思われる。

AIメイヤー。なんと、匿名での立候補である。全自治体の議会議事録を学習させたAIをつくって、すべての政治家にAI秘書をつけるという。きわめて優秀な秘書が政策立案のサポートをしてくれ、しかも人間よりも低廉であるという。住民よりも政治家にスポットをあてた珍しい政策である。この手があったか。ただ、秘書をAIにするくらいなら、いっそ政治家そのものをAIにしてしまい、議席数を大幅削減したほうが良いような気もする。

 

ちょっと目についただけで、これだけの逸材がおり、さらに香ばしい存在の人々もまだまだいる。普通に考えれば、これらインディーズ候補が当選する可能性はほぼゼロなのだが、しかし、それでも彼らは立候補する。考えてみれば、こういうインディーズ候補たちが、まったく立候補しなくなったら、その民主主義は、果たして正常に機能しているといえるだろうか?

私は、たとえ当選可能性がなくても、全力で自分の政治信条を表明してチャレンジする、このインディーズ候補たちを愛してやまないのだ。