菅総理大臣ですが、本日、総裁選不出馬を表明しました。
これで、自民党は総裁選で新総裁を選出し、あたらしい体制で衆院選に臨むことになりました。
菅さん自身は、続投の意欲は満々でした。
しかし、岸田さん対策なのか、後ろ盾の二階さんはずしを表明したのが敗着でした。
二階さんのあとの幹事長に誰もなり手がいない。
理由は簡単で、このままだと、次の衆院選は負けそうだからです。そうすると、新幹事長は敗戦の責任を取らされて、菅さんともども、お役御免になります。
三日天下の幹事長なわけで、そんな役回りは、誰だって嫌に違いない。
結局、菅さんは解散も打てず、党の人事も行き詰まり。まさに死に体になってしまい、ついに政権を諦めざるを得ないことになってしまった。
なんで、これまで後ろ盾だった二階さんを切るようなことをしたのか。
それは、二階さんに対する世論の厳しさを感じていて、岸田さんの公然とした二階批判に党内世論が持っていかれる危機感を感じたからでしょう。
しかし、それでも、二階さんを切るべきではありませんでした。
菅さんの焦りが、大きな読み間違いを呼んだのだろうと思います。
こんなミスをするようでは、たしかに総理大臣は務まらないでしょうから。
思えば、菅さんも、損な役回りでした。五輪の件だって、「1年」と決めてしまったのは、前任の安倍さんです。菅さんは、コロナ状況の悪化の中で、粛々と五輪をやるしかなかった。違約金は莫大ですし、さらなる延期は、やはり巨額の費用がかかる。それをすべて日本持ちになってしまう。バッハは、安倍さんの「1年」のとき、次の延期はすべて日本負担だと言質をとっていましたから。
コロナで財政が急速に悪化する中、五輪でさらにカネを使うのは困難だった。
大幅な予算超過となった五輪ですが、それでも、菅さんにとっては「一番カネのかからない方法」として、無観客開催を選ぶほかなかっただろうと思います。
誰がやっても困難な時期に、無駄なお荷物が多すぎたのは菅さんの不幸でしたが、前政権の官房長官ですので、やはり責任を逃れるわけにはいかないでしょう。
たいへんご苦労さまでした。
さて、自民党は、、、、たぶん、岸田さんで決まると思いますが。
コマ不足、焼け野原のような人材状況ですからねえ。
前途多難だと思いますなあ。