Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

秋風立つ

昨日は、今季の初秋刀魚を焼いて食った。帰路の魚屋の店頭で、初サンマ入荷!とにぎやかにやっており、人だかりができていたので、野次馬になったのである。

私は魚は塩を打たないで焼くが、それは愛猫がたまに欲しがるからだ。うちの猫は基本的に利口で人の食べ物を欲しがることはないのだが、ごくまれに、新鮮な焼き魚のときだけ、おねだりをすることがある。うまい魚限定である。匂いでわかるのだろう。

昨夜も秋刀魚が焼き上がったら隣にやってきて、一口欲しいという。よしよし、とご相伴させてあげたら、たいへんに美味かったらしく、とてもごきげんになり、ずっとうみゃうみゃと話していた。最近は老猫になり、すっかり落ち着いていたので、珍しいことである。猫の機嫌が良いと、こっちまで嬉しい。

 

今朝は自転車通勤で漕ぎ出したら、あらっと思った。今年始めて、首元の風に冷涼さを感じたからである。風のなかに、涼しい成分が明らかに混じっている。そうか、いよいよ本格的な秋なのだな。

 

「秋きぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ 驚かれぬる」(藤原敏行

 

こんなに温暖化してしまっては、この歌のように、立秋に秋の気配を感じることなどは到底無理だと思うのですが、今の時期ならたしかにそうかな、と思う次第ですなあ。