Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

カセットデッキT-07Sを修理する

正月休みを利用して、古いカセットデッキの修理をする。パイオニアのT-07Sという機種である。

休み前にオークションで安く落札した。動かしてみると、カセットの蓋の開閉がだめで、テープ走行もふらふらである。ピアノの音が揺れる揺れる(笑)

典型的なベルトの劣化症状であるので、ベルト交換をすることにした。 ベルトは、アキバの千石電商で職場の帰りに買っておいた。

カセットデッキのベルト交換作業

ググると、すでに修理をした先人の知恵が載っているので、それを参考にする。メカを取り出し、ベルトを掛けかえる。で、再び組み直して、、、あれれ、動かない!異音がして停止。原因は、上記の写真の中央の白いカム歯車の正しい位置にレバーが噛み合っていないことだ。しかし、修理マニュアルもないので、正しいカム位置がわからない。カム歯車を見ると、レバーが噛み合う位置がいくつかある。総当りで、レバーを噛み合わせてはメカを仮組み、動かしてだめなら再びばらして次の位置にずらして組み直す、、、という作業をする。

すると、3回めで「シャーっ」とメカ音がして、きちんとカセット蓋が開閉した。早送り、巻き戻し、再生、、、すべてオッケー。なんとか正常動作するようになった。

 

このデッキは、四半世紀も前に愛用した機種である。故障して不動となり、処分してしまった。今のように修理スキルも、そういうノウハウも知らなかった。ネットのおかげで、修理が可能になったのである。ありがたい。

 

私はカセットデッキが好きで、いろいろな機種を買った。中学時代に父親に買ってもらったサンスイに始まり、テクニクスナカミチサンスイ、ローディ、パイオニアティアック、ビクター、ヤマハ、、、ソニー以外はほとんど使ったのじゃなかろうか。

そして、歴代でもっとも音が良かったと思っていたのが、このパイオニアの機種だった。

復活なったデッキの音を聞いていたら、懐かしい雰囲気がした。カセットの音も、実は90年代にはかなり良くなって、そんなに聞き劣りするものではない。

そして、わずかに手元に残ったテープを聞いていると、なんだか、あの時代にタイムスリップしたような気になるのである。

アキバがPCパーツショップで埋め尽くされて、路上で怪しい中国人が不法ソフトを売っていた(笑)そんな時代の空気に触れながら、私はIT分野の端っこで走り出した。思えば、そのおかげで、いまだに仕事をしている。人生は、まことに不思議なものだと思う次第ですねえ。