Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

さらばアキバの肉の万世

あの秋葉原のランドマーク、「肉の万世秋葉原本店の閉店が決まったそうである。寂寥の感をぬぐえない。33年間の歴史であるそうだ。

 

私は「肉の万世」の上階に上ったことがないのである。上にいくほど高級という、わかりやすいフロア構成であるが(苦笑)最下層の利用者であった。絶品のパーコーメンと、たまにテイクアウト利用の万かつサンドしかお世話になったことがない。

上階に行かなかったのは、ほかにも理由があって、つまりはファミリー向けがメインだからである。一人焼肉などという文化はないのだ。

で、必然的に1階のスタンドでパーコーメンをすすることになったわけだ。豚のアバラを油で揚げたカツが、ラーメンの上に鎮座するという、がっつり系頂点メニューである。これがうまいのだ。最初に食ったときは衝撃を受けた。

実は、そのパーコーメンだが、もうすでに何年も食っていない。中年過ぎた男に、このメニューは厳しいのであって、かつて慶応卒の同僚に連れて行ってもらってラーメン二郎三田本店でヤサイアブラマシを完食した私であっても、もはや手が出せない。思い出の中の味になっている。

 

思えば、パーツ漁りの途中でメシを食おうにも、あの当時は、駅のスタンドか万世しか、メシを食う場所がなかった。(牛丼サンボは別格だが、ハードルも高い)

そんなアキバも、今や再開発で飯屋には事欠かなくなった。さらに、パーツ漁りで片っ端から部品屋を徘徊する人もいなくなり、今やコンカフェやカードオタクたちが目当ての店にいって、徘徊することなく引き上げてしまう。時代は変わったわけだ。

 

またアキバの灯が消えると思って、寂しくて仕方がないのだが、それも老人の感傷なのだと思う。いつまでも昔日のアキバであるはずがない。

万物は生々流転するのだ、釈尊の言われたとおりである。

 

さらば、万世本店よ。