Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

もっとたくさんの交通事故も忘れないで。

JR福知山線脱線事故は、死者100人を超える大惨事となり、連日の報道が続いている。
事故に遭い、亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りしたい。

しかしながら。
一方で、いわゆる「交通事故」のことも忘れちゃいけない、と思うのだ。
だって、交通事故の死者は、毎年1万人近いんだよ。
こういう言い方は失礼だが、あえて言おう。
JR福知山事故の100件分。
JAL御巣鷹山事故の20機分。
それだけの方が、毎年、事故で亡くなっている。

警察庁のデータでは、毎年、交通事故死者の数は減り続けている。7000人を割ったかな?
ところが、このデータには「統計のトリック」がある。
つまり、警察では、事故発生から24時間以内に被害者が死亡した場合だけ「死亡事故」」として処理し、死者を数えるのだ。
厚生労働省の「交通事故致死数」であると、はるかに増える。これは、事故発生から1ヶ月以内に死亡した数まで数える。
つまり、救急医療が発達して、24時間以内の死を人工心肺などで回避すれば、それは警察庁のデータには表れないのだ。お役所仕事とは、こういうことを言う。

あえて失礼な言い方をする。一度に100人亡くなったら、連日報道されるだろう。
しかし、100人が、1日1人づつなら、何も報道されない。
大事な家族を失った家族の苦しみに、なんの違いもないだろう。それなのに、と思うのだ。
これら交通事故の中には、目撃者がいないばかりに、犯人側の主張のままに処分される事故が多数ある。
業務用のトラック、ダンプが自転車や歩行者を巻き込む事故では、運転手は全員「見えなかった」と主張する。それで、罪の軽い業務上過失致死でおしまい。これら運送会社には、必ず警察OBが雇われていて、それ以上に捜査追求されることはない。
実際は、単に荒っぽい運転で「どうせ避けるだろう」で起きている事故が多いんじゃないか?
これ、未必の故意だよ!事故の重さが段違いのはずなのに。。。

もしもカローラの値段があと100万円高くすれば、たぶんもっと死亡事故は減らせる。
それだけの安全装備ができるはずだ。
しかし、そうしたら、史上最高利益を出した自動車会社の利益は減るだろう。
交通事故が起きたら、すべてドライバーの責任なのか?
せまいニッポンで、自動車を売りまくって利益を上げている自動車会社は、マスコミの大スポンサーであるから、かれらの利益が交通死者の血によって贖われていると主張しても、誰も耳を貸してはくれないだろう。

身近な交通事故で、苦しむ人がもっと多いことを、
金儲けをちょっと見直せば、死に至る人は必ず減らせることを、
連日の報道のかげで、実は報道されない死が多いことを、
どうか、忘れないでほしいと思うのだ。

私のブログじゃ無力なんだろうけど。