Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

ダークライン

ダークライン」ジョー・R・ランズデール。

13歳の少年が主人公である。彼は、まだ「どうして子どもができるのか」知らないわけである。(笑)
家族は、ドライブインシアターを経営して、仲良く暮らしている。50年代のアメリカで、人々は豊かであり、しかし、黒人差別や貧富の格差が大きな時代でもあった。
ある日、少年は、裏庭で一つの箱が埋もれているのを発見する。その箱の中には、ラブレターが入っていた。
その箱の手紙の持ち主は、そう古い時代の人間ではないらしい。
少年と姉は、その手紙の秘密を探る探偵ごっこをはじめる。
すると、意外な人物が、彼らの手助けをしてくれる。それは、映写技師の黒人だった。
かつて、裏庭は、大金持ちが住んでいた屋敷の跡地であり、その邸宅は火事になった。そこの家族だった女の子は、生きながら焼かれてなくなったという。
同じ日に、その子の友人の女の子が、列車に轢断されて死亡。
そこには、何かの事情があったのではないか。。。

ミステリとしては、大きな謎解きもの、という感じはしない。
やっぱり、少年時代の追憶を追った、一種の文学として読むのが正しいんだろうな。

主人公の姉の部屋からコンドームが見つかり、それが発端となって、はじめて少年が「子どものつくり方」を知る場面はほほえましい。
ま、なんというか、そんな時代がみんなあったわけですな。
もうとっくに、忘れてしまったけどさ(苦笑)

評価は☆。ま、そんなもんじゃないでしょうか。
すごい名作とも思わないけれども。

同じテーマでは、マキャモンの「少年時代」が名作だった。
あの感動が大きすぎて、こっちが二番煎じに見えてしまうのだ。

トシをとると、だんだんスレてくる。そういうことを実感してしまうのだな。
そういう意味では、確かに懐旧の念はもった。うん(笑)