Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

とどのつまり

鳩山内閣の「CO2 25%削減」について思うところをつらつらと。

それ自体に反対な人はいないだろうと思う。ただ、そのコストやら、実現可能性やら、排出枠取引にからむマネーゲームやらを配慮すると、さてどうかな。。。

で、私は槌田敦氏の「環境保護運動はどこが間違っているのか」から、以下のような描写を思い出すのである。
「エコロジカルな主婦の地球に優しい一日という暮らし方です。
 朝起きて、まず顔を洗います。洗面所の蛇口には節水コマをつけています。普通の蛇口のままでは水が毎分12リットルぐらい出てしまいますが、この節水コマなら五、六リットルになります。もちろん歯磨きのときに水を出しっ放しにすることはしません。1分間でバケツ1杯分の水を無駄にすることになるからです。
 それから、トイレのタンクには節水のためにビール瓶を入れてあります。普通のタンクの水量は12リットルぐらいですが、これを少し減らしても使用上のトラブルは起きません。
 洗濯はおふろの残り湯を利用し、最後のすすぎのときだけ新しい水を使います。1回の洗濯では200リットルの水を使いますが、これなら水は35リットルだけです。もちろん朝シャンなんかは絶対にしません。
 朝御飯をつくるときはお米のとぎ汁をそのまま捨てないように注意します。とぎ汁2リットルを魚もすめる水質にするためにはふろおけ4杯分の水が必要になるからです。だからとぎ汁は食器洗いや野菜のあく抜き、雑巾がけなどに使ったり、肥料として植木にやったりします。同じようにみそ汁200ミリリットルを魚のすめる水質にするためにはふろおけ4.7杯分の水が必要となるので、みそ汁を残すようなことはしません。
 とぎ汁やみそ汁以上に水を汚すのが食用油です。天ぷらに使った後の油500ミリリットルをそのまま流してしまうと、魚をすめるようにするために何とふろおけ330杯分の水が必要になってしまいます。だから、料理をした後のなべの油や食後の食器の油は流しの横にいつもトイレットペーパーを置いておいてふき取るようにしています。トイレットペーパーは、もちろん古紙100%のものです。
 食器を洗うときは毒性のある界面活性剤を使った合成洗剤ではなく、石けんを使います。贈答用でもらった合成洗剤は、贈った店に行って石けんと交換してもらうようにしています。
 読み終わった新聞は再生しやすいように新聞紙とチラシに分けてまとめておきます。裏が白紙のチラシはB6版ぐらいの大きさに切ってメモ用紙にします。ダイレクトメールはカッターで開き、逆に折り返してテープで張って再生封筒にしております。
 買い物に行くときは買い物かごとふろしきを持っていき、使い捨てのスーパーバッグは利用しないようにしています。プラスチックトレーに入った食器やペットボトルに入った飲料水もできるだけ買わないようにしています。どちらの容器もリサイクルがほとんどできず、焼却した場合でも高温になるために焼却炉に負担がかかるためです。
 また、1台で家1軒分に匹敵する電力を消耗する自動販売機は使いません。バージンパルプを使った紙製品はできるだけ買わないようにしています。使い捨てのコップやペーパータオル、ナプキンなどは使いません。ティッシュペーパーのかわりにテーブルの上には台ふきんが置いてあります。牛乳パックを集めておいて、生協の回収に出します。牛乳パックから手すきはがきをつくることもあります。
 動物工場で大量の抗生物質を投入して育てられたブロイラーなどの畜産動物の肉や魚工場でつくられたハマチなどの養殖魚は買いません。タイやインドネシアマングローブ林を破壊して養殖されたエビや膨大なエネルギーを使って運ばれてくるマグロも食べません。イワシ、サバ、アジなどの新鮮な近海魚を鮮魚店で選んで買うようにしています。
 中南米の森林を焼き払って育てられた輸入牛肉や、収穫後の虫やかび、発芽などを防ぐために使用されるポストハーベスト農薬で汚染された輸入食品は買わないようにしています。共同購入グループや生協に入って農薬を使わない有機栽培の野菜を購入するようにしています。
 外出するときは車は使いません。電車やバス、近いところなら自転車を利用します。外食をするときは、自然食の店に行きます。もちろんはし袋に自分用のはしを入れて持っていきます。
 家庭の電力消費量を減らすために、100ワットの電気を60ワットにかえました。冷蔵庫にものを詰め込み過ぎると余分な電力がかかるので、内容量の3分の1以上は入れないようにしています。湯沸器の口火はつけっ放しにしておくと1時間当たり約200キロカロリーのガスの無駄遣いになるので、小まめに消すようにします。
 夜間の照明、暖房を減らすために、夜はできるだけ早く寝て、朝早く起きるようにしています。みんなが照明時間を1時間縮めれば石油120万キロリットルの節約になるからです。」
 
 ね。正しい、実に正しい。けれども、この生活が楽しいですか。できますか、続けられますか?ということである。なんだか、息が詰まりそうな気もするんだけど。
 
 最初に環境問題について「そりゃ一種のファッショじゃないか」と言い出したのは、当時名大教授だった武田邦彦氏である。
 実は、武田氏は、地球環境問題の専門家ではないし、特にCO2関係については弱いもんだから、相当トンデモ扱いである(苦笑)。しかし、武田氏が言い出した「リサイクルはかえって損」だという指摘に関しては、専門家でもけっこう支持者はある。


また、武田氏が指摘した「紙のリサイクルに関しては、明らかに損」という指摘には、LCAの専門家でも賛成派が多いらしい。つまり、再生させると余計にエネルギーを必要とし、かえって石油を使ってしまうということである。

間違えてはいけないのは、たとえばペットボトルを削減したりレジ袋をマイバッグにしたりすることがダメだというわけじゃない、といううことである。ま、武田教授などは「ダメだ」と言っちゃうから問題なんだが(苦笑)それは表現力の問題でしょう。
レジ袋を削減するかわりに、もっと贅沢に石油を使ったマイバッグを買うのじゃ何もならないんじゃない?とか、ペットボトルをリサイクルする前に、家でわかしたお茶をさましてペットボトルを水筒代わりに使うほうがエコなので、リサイクルしてるからエコだと思うのはやめようよ、という主張がそれなりに理の通ったものであることは明らかだと思うのだな。
たとえば、レジ袋の原料のナフサは人気商品なので、レジ袋を削減してもその分のナフサは別の用途に使われてしまって、結局トータルでエコにはならないんじゃないの?なんて、ごく当然の疑問だろうし。

CO2の温暖化犯人説に疑問を提出している人は、槌田氏以外にも薬師院仁志帝塚山学院大学教授や福田正巳アラスカ大教授もいるのであって、専門家であってもいまだ異論は存在する議論である。
ただ、とりあえずCO2犯人説がアタリだった場合に、あとでわかった時には手遅れだという事情があるんだから、あまり異論を持ち出してもなぁ、、、という空気があるんだと思うな。
科学というのはえんえんと続く「異議申し立ての連続」が本質なんだから、異論が存在することは不思議ではない。そういえば、異論を「定説です」と強弁する団体があったが(笑)あれはファッショだったなあ、間違いなく。

では、このようなアンチ環境問題派(苦笑)は、何を言わんとしているのか。

環境問題には「3つのR」reduce、reuse、recicleがあるんだが、そのなかでも「リサイクル」は麻薬だ、ということなんだろう。
リサイクルすれば「環境に良い」から、先進国の我々の生活にとっては免罪符になる、けれども実際はそうじゃないということ。
武田氏も、槌田氏も、あるいは池田清彦氏や養老孟司氏まで入れてもいいと思うのだが、共通しているのは「リサイクル」に関する警戒であって、生活そのものを簡素にすることには誰も反対していない。
ひらたく言えば、リサイクルには「お金のニオイ」がするぞ、という意味なんだろうと思う。

で、この「リサイクル」に、実はつながる関連の話で、すごくいい加減な話を。
私は、実はついつい「核燃料リサイクル」を思い浮かべてしまうんだな。
つまり「CO2削減」=「原発推進」=「核燃料リサイクル」=「リサイクル万歳」=「だからオッケー」みたいな。
ウラン濃縮には発電量の1/3近い電力が使われるし、その後の廃炉処分や最終処理コストにかかる石油の使用量まで含んで試算するといったいどうなるのか?槌田氏あたりに言わせると「直接火力発電とトータルな環境負荷ではイーブンではないか」となるわけだけど。
なんとなく、そんな雰囲気を感じるのだ。
レジ袋削減でドイツを見習っても、原発削減は見習わないエコってどうよ?などと思う。
ついでにいえば、都市中心部への自動車通行禁止、自転車優先政策も全然無視して、それどころか高速道路無料化なわけだし(苦笑)

で、結論。
原発関連株、日立、東芝三菱重工だそうですよ(笑)