いよいよIOCも臨時で検討するようなので、まず東京オリンピックの延期は決まりだろう。中止と言われないだけマシなのかもしれないが、例えば仮に今年の秋に延期したとして、秋に開催できるかどうかは微妙だと思う。
EUも米国も、これから更にコロナが拡大する可能性があるし、アフリカや中東はこれから火がつくかもしれない。
もしも、秋に開催延期して、そこでだめなら今度こそ中止であろう。
そう考えると、来年に延期ではまだ不安で、いっそ2年後の冬季オリンピックと同年開催くらいのほうがマシではないかと思う。
それにしても。
ワシントン・ポスト紙あたりが「世界がコロナと戦っているのに、日本だけがオリンピック通常開催できるかのように振る舞っているのは馬鹿げている」くらいにけちょんけちょんに書いてくれたようだが、これは仕方がない。
延期を、こちらから言い出したら、どんなペナルティを食らうかわからないからだ。
札幌マラソン移転の件でもわかったように、開催都市には決定権がないので、IOCが言い出すのを待つしかなかった。
腹の中では「こら、あかんわ」と思いつつも、表向きは「もちろん通常どおり開催するよう、全力を上げている」と言わねばならない。
どんな批判を食らっても、本音を漏らすわけにはいかない。
そういう意味では、安倍総理も小池知事も、忍の一字でよく耐えてきたと思う。やっぱり大変である。
自分なら、頭にきて、つい本音をしゃべってしまいそうだ。
馬鹿に徹してきたリーダーは、やはり大したもんだ、と思う。
さて、いよいよオリンピックが延期となると、あとは経済的な打撃をどう凌ぐかが、重大な問題になる。
五輪を当て込んだ旅行会社もホテルも、もはや風前の灯火であろう。
彼らからすると、秋まで延期で精一杯、2年も待ったら死んでしまう、という意見が出るだろうと思う。
しかし、そこで妙に短い期間を設定すると、今度こそ幻コースになりかねない。
ますます、難しい判断を迫られることになる。
とにかく、たいへんでありますなあ。