来週は夏季休暇の予定なのですが、毎年恒例の帰省は自粛することにしました。
もちろん、東京でコロナが蔓延していることもあります。
自分が感染源になりたくはありませんからね。
しかし、それよりも、大きな問題があります。
私の父は高齢で、施設に入所しています。
このコロナ騒ぎで、高齢者施設はすべて面会謝絶なのです。
せっかく実家に帰っても、父と会うすべはありません。
同じような境遇のかたは、全国に多数おられると思います。
いったん収束しかけたとき、30分だけ家族1名が会えることになり、母が面会をしました。父は、たいへん喜んだそうです。
しかし、それも、次のコロナ感染者が出たことで撤回、たちまち面会謝絶にもどってしまいました。たった30分を除けば、もう何ヶ月になるわけです。
「もうコロナはどうしようもないので、病人と高齢者だけ気をつけて、あとの人間は経済を回せ」という意見は、たしかに正論でしょう。
でも、こういう意見を言う人は、たとえば施設で会えない家族や、あるいは自宅介護している沢山の人々のことを、どう考えて、どう思っていますか?
私は知っています。
考えていないんです。
そうですね、介護はお金にならないし、施設にいる老親と会えないのはお金に関係ないので、そういう事情は考える必要がないんです。
考えるのはお金のことですから。
それはそれで良いのですが、しかし、自分が正論を述べていると思ってドヤ顔をするのだけはやめてもらいたい。あんたはゼニの話をしているだけで、立派でもなんでもないじゃないか、私はいつもそう思っています。
今年の夏は、誠に不本意ですが、帰省を自粛します。本当に不本意です。