本日は世界株安となった。
理由は、支那の巨大不動産投資企業、恒大集団がいよいよだめらしい、というものである。
不良債権額は33兆円ということらしい。
その規模自体はリーマンのときの半分以下なのだが、連鎖倒産やら不動産暴落やら、色々と問題が出るだろうと見られている上に、欧米や日本の金融ファンド連中もかなり投資していたらしいので、それらが全部不良になるわけである。
習近平は、この不動産屋を救うつもりがないようで、見殺しにするらしい。
「大きすぎて潰せない」なんて、そんな寝言は知っちゃいねえ、ということのようだ。
こういう話を聞くと、「ああ、またいつもの狼が出たなあ」と考えてしまうのだ。
何しろ、支那経済の崩壊論というやつは、私の記憶では2000年代の終わりあたりから毎年まことしやかに囁かれており、一度として当たったためしがない。
「狼が来るぞ~」ぜんぜん来ない。
今度こそは来るか?という話だが、私は来ないだろうと思っている。
だいたい、支那人と日本人ではメンタリティが違う。
日本人が倒産すると、世間を憚って夜逃げするほかなく、金融機関も相手にしなくなるわけだが、支那人は違う。
昨日倒産したやつが、街で踏み倒した会社の社長にあって「やあやあ」と笑顔で挨拶する始末なのである。
倒産し復権するのはすべて共産党の指示による、という建前であるから、俺に文句を言うなら党に言えという話なのである。もちろん、党に文句など言おうものなら、あっという間に再教育キャンプ(早い話が刑務所)に送られてしまうのだ。
倒産して債務免除、復権したやつのバックには党がいるのが確実だから、うかつに文句などいえない。そんなことよりも、今日の稼ぎに精を出さねばならんのである。
まさに「過ぎたことは仕方がない」でおしまい。おそるべし。
そういう民族性であるから、仮に倒産した恒大から不動産が叩き売りされたら、再度値上がりするのを狙ってなけなしの金を突っ込む連中はいくらでもいるだろう。
ある意味で、資本主義のルールに忠実なのである。回収できないカネにこだわっても一文の得にもならないので、すぐに次のチャンスに飛びかかるだけなのだ。
こんな連中を相手に、真剣にバブル崩壊を憂えるのは時間の無駄である。
過去と同じく、今回も、また巨大な不良債権が手品のように消えてしまうのに相違ない。
これには、中国人民元が自由な交換を許さず、通貨バスケットという不透明な相場でいくらでも操縦できる「こども銀行券」であることもプラスに働く。
つまりは、バブル崩壊なんて話は、真面目に経済をやっている連中相手の話であって、土台からインチキ経済な連中にはまったく関係ない、ということである。
よって、今回も「狼は来なかった」「風のようにどっかに行った」で終わるだろうと思っております。