3年前に、健康診断で膵臓の嚢胞が見つかり、幸い良性だったのだが、その経過観察のためである。
膵臓の嚢胞はほとんどが良性なのだが、5%ほど悪化する場合がある。つまり、膵臓がんである。
「なんだ、95%は大丈夫なわけじゃないですか」
安堵して私は医者にそう言ったのだが、医者は同意しなかった。
「5%の宝くじがあれば、私はぜったい買いますけどね」
いやな話だと思ったが、かかっているのはお金ではない。命は一つしかないわけだ。
以来、医者のすすめに素直に従って、半年に1回の経過観察を受けている。
狭いところが苦手で、昔、都立大塚病院のMRI検査を逃げ出した前科がある私だが、今や耳栓持参で、ソラナックスという卑怯な薬を飲んで現実逃避しながら、ままよと穴蔵に入って耐えているのだ。
ところで。
膵臓がんは現在でも、もっとも治療が難しいがんである。
で、ちょいと寛解率(5年生存率であろう)を調べてみた。
すると、ステージ4ならコンマ以下、つまり1%もない。文字通り必死である。
で、早期発見のステージ1なら、、、、3割なのだ。おいおい。
実は、亡くなった母方の祖母が膵臓がんであった。
とはいえ、九十過ぎまで生きたので、そこまでくると寿命のようなもので、あまり膵臓がんに危機感を持っていなかったのである。
改めて調べて、さすがにちょっと怯んでいる次第。
結果は14日に改めて医者に聞くことになってる。
なあに、95%は大丈夫なんだから、と思うのですが、毎回ちょっとドキドキするのも事実。
「いや、もうぼちぼち還暦だかんね、昔の人ならそんなに生きてないし、ま、若い人にそろそろ譲ってさあ」
口では言うのである。
典型的な小市民なんですなあ。。。