まさかと思っていたのだが、おろしや様がついにウクライナに侵攻した模様である。
私は、いくらコワモテ凄んでも、実際にはドンパチはないであろうと踏んでいた。
おろしやには、カネがないからである。
2014年にクリミア併合という荒業を披露したことにより、経済制裁がはじまった。
以来、ロシアの軽税成長率はゼロ。
ルーブルの価値は下落し、物価は上昇。「経済成長しないのに、物価だけが上がる」というどこかの国みたいな状況になった。
そんな国に、ドンパチをやらかす余裕があるわけがないだろう。
ところが、どうも、当面のカネはあるらしい。
御存知の通り、今年になってから世界は「コロナは風邪だ」理論にかじを切って、続々と経済を回しだしたので、半導体不足をはじめとして需給が逼迫。おろしや産の天然ガスも見たことがない値段になり、ウハウハなのだった。
よって、少しは余裕があるらしい。
しかし、である。
ウクライナを侵攻すれば、さすがにへっぴり腰のEUも、もうちょっと気合の入った経済制裁を出さねばならんはずである。
あとの生活がまたまた苦しくなるのは目に見えているのだ。
プーチンは、霞を食って生きるつもりなのか?
あるいは、得意の独ロ密約があって、ガスだけはしっかり売りつけるので無問題なのか。
まあ、パイプライン停めたらドイツも困るので、適当なところで手打ちするだろうというヨミなんだろうなあ。
EUは、なんの縁も義理もないウクライナのために兵隊を動かす気はさらさらないので、経済制裁だけならナントカなると思ったものに違いない。
EUも、舐められたもんである。
バカをみたのはウクライナで、ソ連崩壊のとき、自ら核兵器を放棄して、これからは国連が守りますなんて話になってイイコぶったわけですが、このざまである。
誰も、ウクライナなんぞを守らない。
核を捨てなきゃ、こんなことにはならなかったかもしれないなあ。
世の中の現実をまざまざと見せつける、おそろしや、でございます。
ま、それでも、こんなことをしているとロシアはまた石器時代に戻りかねないので、適当なところで手を打つだろうと、そう思ってしまうんですけどね。