私らのような商売をしているものから見たら、そりゃあ天下のNTTと思っていた。
なにしろ元々「公社」だ。
多少お役所的なところはあるものの、仕事は確実。公衆網は社会の共有資産である。
言ってはわるいが、あとから出てきたソ◯トバ◯クあたりの成り上がり企業とは、やっぱり信頼が違う、、、、と。
しかし、「ひかり電話」が登場して以来、その信頼は徐々に揺らいでいる次第である。
まあ、年に何度か網が落っこちるのは、もちろん良くないが、しかし、許せる範囲と言えなくもない。それが大規模にやらかしたりすると、ヲイヲイちょっと待て、となる。
最近、仕事場を移転したので、ネット接続を兼ねてひかり電話エースを引いた。エースというのは事業所向けで、拡張性があるので、あとで役に立つ場合がある。
こいつを頼むと、OG410Xなるゲートウェイがついてくる。ルータとひかり電話ゲートウェイを兼ねる装置である。一般のIP電話は収容できない。ひかり電話専用。実は、以前のモデルはできた。まあ、わけのわからんサードパーティのIP電話会社につながらんと言ってNTTにケツを持ち込む馬鹿が絶えなかっただろうから(SIP設定は結構難しい)それは理解する。
しかし、である。
このOG,ひかり電話でいわゆるポート以外に、ちゃんとIP電話端末を収容できるのだが、実は一度しくじると、もう普通では無理なのだ。
なぜか?
IP電話端末はMACアドレスで登録するようになっているのだが、その入力欄がグレーアウトしっぱなしだからである。
「着信設定」で「IP電話」を指定しても、「IP端末GW収容」のメニューを開くと「MACアドレス」欄が閉まったままなのだ。
何度かやってわかったことだが、一度「GW設定」のほうにMACアドレスを入れてしまうと、あとから削除してもGW欄だけが生きてしまい、IP端末欄はずっとグレーアウトする。
仕様のわけがなく、これはバグだ。
修復するには「電話設定初期化」をするだけではダメで、「全設定初期化」をしないといけない。そうすると、工場出荷時に設定がもどる、、、、つまり、ルータ関連の設定も一からやりなおし。
せめて「電話設定初期化」が効いてくれたらいいんだが、バグだからチェックしてないんだろう。
それにしても、着信設定で「IP電話」を指定しても「端末収容」に反映されないというのは、あまりにもレベルが低いバグである。
こいつが、今のユーザーにどんどん出荷されているんだろうなあと思うと、深いため息をつくしかない。
昔のNTTは、競争相手がいなくても、社内でガチガチにデバッグして、こんなレベルのバグは出さなかった。
今はどうだ。OEM先のNECに丸投げして、デバッグもしない。そのNECも、中抜き技術者を寄せ集めてテキトーにつくっているだけ。だからこうなる。
なにが日本のものづくりだ、と思う。
正直に言うと、最近の中韓製の端末のほうが、よほど安価で出来がいいよ。
日本、絶賛没落中をしみじみと感じるわけですなあ。