Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

赤羽から江古田へ

この週末は怪しげな天候で、いつ崩れるか?という調子だった。遠距離を走って、帰路をずぶ濡れの中をえんえんと、、、というのは嫌なので、近場で軽くと考えて、久々に都内をポタリングすることに決めた。

 

まずは、荒サイに出て、北上して赤羽岩淵の水門まで。懐かしい赤羽の街である。

ずいぶん長く住んだ場所で、考えてみれば12年間、ここで暮らした。不思議なもので、この街で暮らす間、何も困ったことがなかった。おかげで、今でも大好きな街なのである。

岩淵から、久しぶりに赤羽自然観察公園まで坂を登る。赤羽在住時代は、よく休日に散歩に来た場所である。

赤羽自然観察公園2023年9月

久々に公園内を散策すると、とても懐かしい。そこで、懐かしいついでに、もっと懐かしい場所に行ってみようと思いついた。学生時代に住んでいた街、江古田である。

ナビをセットして、板橋を抜けて千川から江古田までのルートをセットした。住宅街の中をのんびりと走って、懐かしい江古田の南口につく。

江古田の学生時代の家賃3万円6畳一間だった仕舞屋アパートは取り壊されて、白い瀟洒な住宅に建て替えられていた。よく通った銭湯までの道を辿ってみると、すでに銭湯もない。考えてみれば、すでに40年前だ。しかし、その割には、町並みにまだ古い記憶そのままの家がかなり残っている。うっかりすると、40年前の私が膝の抜けたジーンズを穿いてのそのそ歩いていそうである。

日大芸術学部の校舎はきれいに建て替えられて、昔日のコンクリートうちっぱなしの薄暗い雰囲気はない。明るくおしゃれな感じであるが、あの旧校舎のほうがヤクザな日芸の学生の雰囲気にはあっていたと思う。今の学生は明るくおしゃれになってしまったのだろうか。

昔の記憶をたどりながら、路地や神社をひとわたり散策して、ああ、時は流れたんだな、と実感した。あのときの自分に、40年後の私を想像できたはずもない。

 

ちょいとしんみりした気分になったところで、少し早いが帰路についた。帰りは中板橋から石神井川を辿って王子を経由して荒サイに戻る。

距離60km。ま、無理しないとこんなもの。

 

考えてみれば不思議なものだ。

40年前はおろか、30年前、20年前、10年前の自分を思い出しても、今の自分は想像できなかったに違いない。10年前には、すでに今の住所に住んでいたが、それでも先々どうなるか?不安になってばかりの毎日だった。

不思議なことに、なんとか生き延びている。さしあたり、大過なく過ごせる日々となった。すべてに感謝しなければいけないと、たまには殊勝な気持ちになったりするのだ。