Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

年末に第9を聴く

大掃除もあらかた終わり、玄関に正月飾りもした。さてと、、、ここらで音楽でも聴くか、と考えたら、やっぱり「第9」である。不思議なことに、本邦では年末に第9を聴くことになっているのだ。

 

CD棚から、とっておきの1枚を取り出す。シェルヘン指揮ルガノ放送楽団の1965年ライブ録音。

世評では、フルトヴェングラーの第9こそ至高ということになっており、たしかに素晴らしいが、正直なところ、あの貧しい録音はつらい。

 

ベートーヴェンという人は、革命児だった。それ以前の音楽と比べると、ハッキリ分かる。それが、恐るべき変奏のスーパーテクニックに裏打ちされて表現されるのだ。畳み掛けるような迫力と、説得力。ロック音楽と比較もされるが、正直にいえば比較にもならん。

そんなベートーヴェンの音楽は、権威であってはダメだと思っている。むしろ反抗的なくらいでいい。

そんな理想がシェルヘン盤で、これを聴いてガーンとやられて、ほかの演奏がヌルクテ聞けなくなってしまった(笑)

しかし、こんな演奏を日常愛聴できるものではなくて、ここぞのときに取り出して聴く。

感動としか、言い様のない体験がある。

 

今年も色々なことがあった。成功も失敗もあった。やれないで終わったことも沢山。そんな今年も終わりだ。

締めくくりは第9。いいじゃないか。

 

来年こそ、大満足の喜びの歌を、、、と思いつつ。今年も終わりですねえ。