昨年、入院を手伝った知人の猫のアンくんが、今朝、亡くなった。
ロシアンブルーのオスで、もうすぐ16歳であった。
昨日は日曜日だったので、ずっと飼い主さんと一緒にいたそうだ。夜中に一時、呼吸があらくなり、今朝病院に連れて行ったところ、待合室でそのまま亡くなった。最後は、飼い主の膝の上で眠るようであった。
そのまま、病院で死亡の宣告を受けて、処置をしてもらった。最後まで、手をかけさせない、本当にやさしい性格の猫であった。
この猫は、その血統に恥じない鷹揚でおおらかな性格の猫で、時々あずかるときでも、まったく人を恐れず、すぐに仲良くなった。うちの猫と一緒にご飯を食べていると、自分の分を譲ることもよくあった。なんとできた性格だろうかと、本当に感心していた。あまりにわがままを言わないので、心配になるほどだった。
急を聞いて私も近所なので駆け付けたのだが、すでに手遅れだった。「ダメだった」と一言聞いて、もう何と言ってよいか、まったくわからなくなった。
それでも、昨年の入院後には、彼はいったんは立ち直って、お正月も飼い主とゆっくり過ごすことができたのだ。ほんとうに、よく頑張った。
立派な猫に、老いと死を教えてもらった。今は、ありがとうと言うしかありません。