Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

令和の米騒動、落ち着く

先月は、ほんとうにスーパーの棚から消えたコメ。たまにあれば「お一人様1袋限定」が5キロ3000円超えという、まさに騒動前の倍額になっていたものだった。

昨日、同じスーパーでチェックすると、新米が出て2800円まで下がっているし、量も多い。ようやく、米騒動は沈静化に向かっているようだ。まだ少々高めではあるが、諸物価高騰の折、ある程度は当然であろう。

 

実は、コメ騒動になる前に、●ン・キ●ーテ系の格安ショップで、いわゆる輸入米を買ったことがある。カリフォルニア米と、オーストラリア米である(2種類も試したのである)カリフォルニア米が「カルローズ」という中粒種で日系飲食店などで人気があるやつ、オーストラリア米は日本の「コシヒカリ」を現地の直播農法(ヘリコプターで種籾を空からばらまいて、そのまま育てる)で収穫したものだった。いずれも、5キロ1200円台という格安ぶりで、私のいつもの「安物の人柱志願」欲が発動し、迷わず購入したのであった(苦笑)。

で、結論からいえば。

どちらも、普通に食えた。ただし、日本米と比べて「美味い」とは思わなかった。値段を考えると、特に不満はないな、というレベルであった。

 

カルローズは、日本米に似ているものの、微妙に粒が長めで(よく見れば、というレベルで、言われないと気が付かない人が多いと思う)粘りが少なくあっさり系。旨味も少なくて淡泊であった。が、たとえば酢飯などにすれば、この特徴はかえって好ましいわけで、現地の日本料理店の主力がスシロールであることを考えれば、大いに納得であった。普通に飯米としては、至ってフツーであって、現在の日本米がコシヒカリ系一強になる前によく栽培されていた「日本晴」などに似ていると思われる。

 

オーストラリア米のコシヒカリは、そりゃコシヒカリだから日本米と同じ、、、と思ったら、これが結構違うので驚いた。まず、粒が日本のコシヒカリよりも、小粒になる。そのためか、粘りが少なくて、パラパラ系である。味は日本米と似ていると思うのだが、そのパラパラした食感のために、外米らしさ?を感じた。ただし、おにぎりなどにしてしまえば、粒がまとまってしまうので、その違和感がなくなる。それでも、旨味は日本米よりも控えめ。一昔前の「標準価格米」の味である。別に悪くはない。

思うに、直播農法のために、粒が太らないので、このような味になるのであろう。同じ遺伝子をもった種であっても、農法の違いによって、出来上がった作物の味がこんなにも違うのだ、ということを教えられた。

最近、韓国や中国に流出した日本のシャインマスカットが、まったく違う味になってしまったというので話題になっているようだが、いわゆる「作物」というのは遺伝子だけで成立しているものではなくて、育て方も大いに影響しているらしい。

 

そんなカリフォルニア米やオーストラリア米であるが、米騒動の折は「あれで当座は間に合うじゃないか」と思って、探してみたことがある。ところが、どこにも売ってないのだった。

食料は輸入できるので云々という話があるが、もしもいったん有事になれば、「令和の米騒動」の比ではあるまい、と思う。

食料安全保障というのは、大きな問題であると感じた次第である。とはいえ、何をやるにもカネが必要なのであり、そのカネがないのが今の最大の問題なのであって、こればかりは誰が首相になろうとも状況は変わり映えするはずがない。よって取れる選択肢も限られている、、、つまりは、できることはほんの小幅な変更に限られる、、、それが現実なんだろうなと選挙シーズン突入を横目で見ながら思う次第ですねえ。