Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

南アフリカのワインを買おうか?

私が購読している「自転車通勤の巨匠」疋田智氏のメルマガで、どうしてもご紹介したい話があったので引用する。(疋田氏自身も伝聞の話とされているので)
自転車乗りは、実は自転車のことばかり考えているわけでもないのである。

(以下 引用)
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南アフリカヨハネスブルグからイギリスのロンドンに向かうブリティッシュ・エアウェイの機上
でのこと。
 混んだ機内のエコノミー席で、50歳ほどの白人女性が、黒人男性の隣に座ることになった。
 彼女は、信じられない、とばかりに憤然と立ち上がると、その場でスチュワーデスを呼び出してこ
う言った。
「これはいったい何なの!」
「はい、お客さま、どういうことでしょう?」
 スチュワーデスは彼女に丁寧に聞いた。
「見ればわかるでしょ? 私を黒人の横の席にしているのよ! こんな忌まわしい人の横に座るなんて
、私は到底、承服できません。すぐにほかの席に変えてちょうだい!」
「お静かにお願いします」
 スチュワーデスはこたえた。
「ただいま席があるかどうか確かめてまいりますので」
 彼女はいったん引き、しばらくして戻ってきた。
「お客様、あいにくエコノミー席に空席がございません。機長にも相談しましたが、ビジネスクラス
にも空きはないとのことでした。ただ、ファーストクラスに一席だけ空きがございます」
 その女性客は一瞬、安心したような顔を見せたが、スチュワーデスはそれに構わず話を続けた。
「私どもの会社では、エコノミーのお客様にファーストクラスへお移り願うことは滅多にいたしませ
ん。
 けれども、状況を考えますと、こんな方の隣にお客様がお座りになるということは、言語道断であ
ると、機長が申しております」
 そして、彼女は、おもむろに黒人の紳士の方に向き直り、こう言った。
「お客さま。というわけですので、もしよろしければ、どうかお手荷物をおまとめください。ファー
ストクラスにお席をご用意してお待ちしております」
 次の瞬間、ずっとこのやりとりに心を痛めていた周りの乗客が、一斉に立ち上がり、拍手喝采の音
がそれに続いた。
 だが、黒人紳士は落ち着いた声で、こう制したという。
「お気遣いありがとう。しかし、私はこの席で結構だ。
 横に誰が座っていたところで、私の誇り高い皮膚の色が汚れてしまうとでもいうのかね」

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(引用 終わり)

疋田氏の話は、実はこの後「この黒人男性の代わりに、日本人が座っていたらどうか?」と続く。「名誉白人」という曖昧な日本人の立場の話になるわけだが、その問題は難しいのでしばらく措く。

さて。

最近、南アフリカ産のワインを、ちょくちょく見かけるようになった。廉価でかつ美味であるので、なかなかよく売れているらしい。
で、ワインも嫌いでない私は、この南アフリカワインを見て、いつも考えてしまうのだ。

アパルトヘイトを廃止した南アフリカを応援したい。だから、南アフリカワインを買いたい。廉価で品質も良い。
しかし、南アフリカは、長く白人支配が続き、豊富な鉱物資源の利権はほとんど白人達が握っているとも言う。とすると、さてワイン農園はどうか?ヘタをすると、白人農園主ばかりが儲けることになり、かえって経済格差を固定してしまう結果にならないか?もしそうなら、南アフリカのワインは買いたくないと思う。

ワイン一つでそんなことを考えていては、おちおち酒屋で買い物もできんではないか、とも思うのだが。なんだか気になるのである。
そういえば、ワールドカップでもガーナが頑張っていたな。

大東亜戦争のとき、黒人兵の間で「オレが死んだら、墓碑には『白人のために黄色人種と戦った黒人、ここに眠る』と書いてくれ」というブラックジョークが流行ったそうである。もしも大東亜戦のスローガンが「鬼畜米英」じゃなくて「鬼畜白人」だったらどうであろうか?色々な意味で、おそらく違う展開があったのではないかと思うのである。

さて、そんなことより、まず南アフリカワインを買うべきかどうか?

心おきなくワインを買える国に、南アフリカが早くなってくれれば問題はないのだが。それでも、以前は「絶対に買わんぞ」と思う対象であったことを思えば、やはり買っても良いのかな。。。

私なんぞ、南アフリカのワインひとつで判断に迷うのである。結婚が遠のいてしまったのも、むべなるかなと思うのである。。。