Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

やんぬるかな

robitaさんは「惻隠の情」とお書きになった。

私は、この宰相が好きだった。お坊ちゃんといえばそうかもしれないけど。そのお坊ちゃんはなんと大理想を語ったことか。マスコミによって汚泥の中にたたき落とされた「美しい国」「戦後レジームからの脱却」は、久しく政治家からは聞けなかった「理想」だと思ったよ。
もちろん、実現の方法については、異同があったけど、でも、理想を語るこの宰相を、私は信用していたのだ。

robitaさんへコメントした言葉を再掲します。

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安倍首相という人は、徹底的に「公」にこだわった人だったと思います。みんなが「私」が大事、という時代に「いや、『公』の大事さを取り戻しましょう」というのが、すべての政策の原点にあったような人です。
で、安倍首相批判は常に「なにが『公』だ。『私』あっての公じゃないか」という文脈でなされてきました。
その安倍首相が、ついに「公」より「私」についた時、それが辞任のときだったわけです。「公」からすれば、ここは死んでも頑張らないといけないのかもしれない、だけどもう頑張れませんという「私」を初めて優先したのですね。
であれば、安倍首相の批判者は「ほら、ね」と納得すればよかった。ところが、彼らは安倍首相が「私」に帰った途端に「なんで公を優先しないのか」と怒りだした訳です。
何をもって自分たちが今まで首相を批判してきたのか、自分の思想すら理解していない人々。その人達に、満身創痍にされて退場される首相に、本当にお気の毒だと思います。
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みなさん、すみません。晋三は、もう戦えません。。。
刀折れ、矢尽きたのである。文字通り、満身創痍となったのである。
なんとのう、かの、円谷幸吉に似たる。。。やんぬるかな。

「やっぱり器じゃなかったのだ」と総括する人に、私は与しませんよ。
なにしろ、こちらは40過ぎまで独身の男である。要領の悪さには、筋金がはいっておるのだぞ。(苦笑)

*蛇足です。。。
最期に、たぶん安倍首相は余計なことだとおっしゃるだろうけど、首相の「靖国参拝」に関して、私が思うところを。
安倍首相が就任後、直ちに中国との関係回復を図ったのは、もちろん国益のためである。日中関係は、すでに経済レベルではズブズブになっており、政冷経熱の状態があまり続くのも憂慮したわけである。で、まずこちらから「友好」のボールを投げた。本当は困り切っていた中国共産党は、これに飛びついた。中国の「日本バッシング」が止んだのは言うまでもない。
で、なんとなく緩い「日中友好」の雰囲気が流れはじめた。気に入るわけじゃないが、しかし波風も立てにくい。なあなあで進んでいく関係、というアジア的パターンがピタリとはまった。
ここで注意しておかなければならないのは、安倍首相は「参拝しない」とは一言もおっしゃっていないことである。もちろん「いつでも参拝」アリだったのだ。しかし、中国が日本へ配慮を見せている間は、参拝しない。中国も、それはわかっていたのである。
6カ国協議においても、あるいは食品汚染問題においても、中国は日本に精一杯の配慮をした姿勢をみせてきた、といえるだろう。日本に対する無体な要求もすっかり遠慮。お気づきでないだろうか?もしも中国が「反日」に及んだら、安倍首相はただちに「参拝」するに決まっている。はじめに「友好」のボールを投げただけに、今度は非難が確実に中国に向けられる。中国は、みずから蒔いたタネのために、金縛りだったのである。
言い方をかえれば、安倍首相は英霊の力を借りることで、日本の国益を守ってきたのだよ。「参拝されちゃう(笑)」のがイヤな中国は、大人しくしているしかなかった。諸賢は、どうか首相の心中を察していただきたい。。。

文字通り、つまらぬ蛇足であった。

今は、ゆっくりと首相には心身を回復していただきたいと思っている。