Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

気まずさ

私は、生まれてこの方、高校時代の同窓会に行ったことがない。
中学時代のは1回だけ参加した。それっきりである。

高校生活自体に、あまり楽しい思い出がない、ということもあるのだが。

実は、20才の夏休みに帰省して、ぶらぶら母校のほうを散歩していたら、旧友に会った。「おお!」
彼は、私が在学時代、生徒会長だった男である。

その当時の彼は、リーダーシップのある男で、生徒会長に立候補、見事当選。で、どういうわけか、私を閣僚に選んだわけだ。私は、その活動ぶりから「無に等しい」と彼から烙印を押されるていたらくであった。(すまん)
やがて大学受験。彼は、地元の国立を落ちて浪人。東京の二流私立になんとか潜り込んだ私は、東京で遊び呆けていたわけだ。

旧友は言う。
「おお、あのまま東京ですか。たいしたもんだな。俺は、また落ちてしまって、今二浪中なんですわ。そうだ、あのとき、○○さん(私の名前)は共通一次でも700点あったですもんな。国立(地元)なら滑り止めですわ。やっぱり大したもんですな。それに比べて、私はいけませんわ。私も、余計なことをせんと、ちゃんと勉強しとりゃ良かったですな」

彼は、別にイヤミでなく、本心からそう述べていたと思う。
「いや、、、その、、、」
私は、ただ、言葉にならないうめき声を出すだけだった。

彼が、そんな風に消耗しきって、私程度の人間を羨望まじりで眺めるようになってしまったことに衝撃を受けたのである。おかしいぞ、という思いだけがあった。

やがて30才くらいになったときだと思うが、その時は別の思いがした。つまり、当時の私はただの無職であって、借金だらけのどうしようもない状態であった。他人を羨望の目差しで眺めるだろう場所に出かける勇気はなかった。

昔にもどって、わいわい仲間とやる、それが楽しいと人はいう。けど、どうも、高校時代の仲間といいつつ、やっぱり昔に戻れない自分を感じる。(ま、当時から屁理屈の多い人格で友達は少なかったし)

ちなみに、大学時代の友人は、なぜか別にそういうことを思わない。大学時代の友人のほうが、心やすく付きあえるのである。それは、私の大学時代の仲間たちが、偉い人間(地位ではなくて、人間として)たちだからであると思う。

そういえば、同じ大学時代の仲間でも、ちゃんと堅実な生活を送っている者とは何故か疎遠である。私はいい加減にこの人生を生きているのであり、それに合わせてくれる人達じゃないと、なかなか付き合えないのである(だからもてない)。

今でも心やすく会える友人(もちろん先輩後輩も含む)は、人生の宝物だと思う。

そういえば年末だし。
ぼつぼつ、忘年会でも考えるかな。本当は「今年もなんとか生き延びました」という報告でいいはずなのだからねえ。