Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

セカンドパスポート

便利な時代で、今やインターネットでいろんなものが買えますな。
ちょっと怪しいですが「セカンドパスポート」なんてのも買えます。1万ドルから2万ドルくらいで買えるようですね。

セカンドパスポートとは。
ええと、日本に「日本人みたいな人」がいるとします。その人が、もしも外国人ならば、パスポートを持っているはずですよね?あ、日本には「パスポートを持っていないけど外国人」の方が沢山いますから、ピンとこないかもしれませんが。

まあ、外国に行くにはパスポートが要ります。逆に言えば、日本に滞在している外国人は、パスポートを持っています。
セカンドパスポート。つまりは「第二の国籍」となります。国籍は、買うことができるってことです。

なんで国籍が必要か?
これは、主に資産家のためのサービスですが。ようするに「お金には国境がない」ので、自分とは別に「お金用の国籍」をつくってあげるわけです。

一例をあげますと。
シンガポールでは、税率は20%ですし、相続税贈与税も、配当課税もありません。ですから、お金の「住所」をシンガポールにしちゃうと、とても有利になります。
実は、我が社の親会社の会長さんも、シンガポールに年間半分は住んでいますね(笑)つまり、本人の居住地がシンガポール。日本に税を払う必要がありません。

相続税ではオーストラリアなんかも有名です。大橋巨泉さんのおかげですっかりメジャーになりました。

カナダは、たいへん住みやすいところで、中国返還前の香港人が大量に転居していきました。カナダに移民するには、80万カナダドルの純資産を持っていることが条件です。カナダドルは米ドルとほぼ同水準ですので、だいたい1億円弱ですか。それだけ持っていれば、カナダ人になれます。

カナダに限らず、各国政府は国籍取得に際しては、資産条件をつけるのが通例です。だって、そうしないと、貧しい移民ばかり押し寄せたら、犯罪や福祉やら、コストが見合わないではないですか。

逆に言えば、お金があれば「国籍の自由」は手に入ります。
問題は、お金がない人には、自由がないことです。もしも、世界中の人が、自由に自分の意思で国籍を変えることができるようになったら、どうでしょうか?
ある意味で「世界政府」の実現よりも、よほど現実性が高い話だと思いますが。

ところで。
日本で、たとえば月額給与100万円で、仮に一切の控除がないとすると(独身者、扶養家族ナシ)国税地方税、年金、保険で手取りは70万円を遙かに切ります。
生産人口の5%以上がこの水準の収入なので、20人に一人は、だいたいこの程度か、それ以上の負担をしているわけです。「みんなのために」毎月30万円以上払っているわけですが、ちょっとやそっと長生きしても、これは取り戻せません。損のしっぱなしです。
それでも老人医療費が足りないというので、もっと手取りが減らされるかもしれません。
その上、現実に将来「国家破綻」があり得るので(国債が入札できなきゃ終わりでしょ)円で資産形成するリスクもあります。

合理的に考えると、回答は一つ。「もっと稼いで、国籍の自由を買う」ことですな。

日本の所得税法では、2500万円を超えると最高税率になりますが、そのレベルの人はガクンと減ります。そこまでいけば、国籍は自由だからです。
まあ、法人をつくって節税したほうが、もっと簡単なので、そういう作戦の人のほうが多いでしょうか。日本の税務署の経費認定はしぶいですがね。

たまたま、日本に生まれただけで(つまり本人の意思ではなくて)国旗も国歌もダメだが、税金だけは払え、というわけです。
「やなこった」
ごく当然のことであります。


さあ、もいっちょ頑張って、もっと稼がないと(苦笑)