Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

投資

漢字というのはよくできているもので。
「投資」なんて、その最たるものではありませぬか。「資」は「お金」であります。「投」は「投ずる」ですが、これは早い話が「おのれの意のままにはなるとは限らぬこと」です。「投機」はそのままですし、「投擲」したところでコントロール通りとはいきませんね。つまり「博奕」であります。

リーマンが破綻して、今や「そらみろ、アメリカのマネーゲームのおかげで世界は大迷惑だ」という風潮ですが。私は、たいしてお金持ちではないので、あまり迷惑を被っていません。

言うまでもないのですが、投資銀行にお世話になっているのは、お金持ちです。彼らの仕事はなんでしょうか?

お金持ちは、働かないでマネーゲームでお金を手に入れます。彼らは、自分のかわりに、お金を働かせています。そのお金が働く、とはどういうことか?簡単なことで「損をする」ことです。
つまり、投資家の唯一の仕事は「損をすること」で、だから働かないでもお金を儲けることができます。その利益と損は釣り合っていなければいけません。

今、サブプライムで世界中が大変だ、と言っていますが。そもそも、お金のない人間には、関係ありません。騒いでいるのは、今突然「重労働」になっちゃった、という人達です。
その点、私なんぞ、心安らかなものであります(笑)

さて、古い話をしますと。
日露戦争にのぞんだ日本ですが、戦争にはお金がかかります。しかし、日本は貧乏国で、戦費がありません。蔵相高橋是清は、日英同盟を頼りに英国に行って資金を調達しようとします。しかし、シティの反応は冷たく、ロスチャイルド銀行はまったく融資をしてくれません。
ロスチャイルドは、もともとナポレオン戦争で財を築いたのですから、つまりは「日本は負け」だと読んでいたのです。負ける国にお金を貸したのでは、回収できなくなります。
苦境に陥った日本を助けたのはユダヤ人のシフでして、これがリーマンブラザースの祖となります。
ロスチャイルド、あるいはその系列のメリルリンチやゴールドマンサックスに比べて、新興であるユダヤ系のリーマンブラザースは、積極的にリスクをとることで利益を出すしかありませんでした。
こうして、日本はロシアに勝ち、列強によるアジア植民地政策にアジア国家自身がストップをかけることが可能となりました。

今や、世界はグローバル化していますが、その原因はハッキリしています。先進諸国の経済成長率が鈍化したからです。一方で、新興諸国の経済成長率は上がっています。
ですから、支那とかマレーシアとかベトナムとかインドとか、そういう国に投資したほうが利益があがります。これらの国は、事実そういう外国資本を受け入れることで、大きな飛躍をとげました。

しかし一方で、先進諸国から見れば、自国のお金がどんどん海外に流出することを意味します。そうしますと、当然、国内経済が不調になり、海外事業を行う企業だけが利益をあげることになります。「格差問題」の出現です。
日本の例をみると、海外で日本企業は16兆円に及ぶ利益をあげていますが、そのうち日本国内に環流するのは1兆円だけです。日本の実効税率は高いので、こんなことになってしまっているのですが、森永卓郎先生にいわせると「金持ちには国外に出て行ってもらう」ので、税率は変えなくても良いそうです。その結果、国内における税収がおちこみ、海外事業で経費を使える大企業が余計に富み、ますます格差を拡大している、、、なんてことは一言も説明してくれませんがね(苦笑)


つまり、そういうわけで、リスクマネーという奴が世界を巡ることで貧困層もだんだん豊かになっていくのですが、低成長率に陥った国(早い話が先進国)の貧しい人たちには、逆にお金が行き渡らなくなり、格差が拡大します。
このようなギャップは、いってみれば市場の歪みですから、逆に考えると、利益を生む源泉になります。
そこで、サブプライムだったわけですね。「もともと住宅を買えない人に売り付けた」といいますが、それによって国内の景気が良くなってしまえば、彼は「買える人」に変わってしまいます。そうすると、サブプライムを引き受けた人(=お金持ち)も儲かることになります。
では、逆に失敗したら?損をします。つまり「仕事」をすることになります。

博奕といえば博奕ですが、富の平準化を目指した活動であるとも言えます。これが資本主義の面白いところで、常に市場の歪みを是正する者が利潤を得るのです。

ところで。
日本の金融機関は、サブプライムにはつけこんでいません。不動産投機には、バブルの経験があって懲りていた。それもあるんですが、何しろ金利が安い、タダみたいな預金金利なのにみんなが貯金をしてくれるので(笑)低利の運用で文句を言う奴がいない。国債でも買っておけば良いので、だからこんな財政状況でも国債が消化できる。日本国民の愛国心には、恐れ入るしかありません。
マネーゲームを批判する左向きな方々の言うとおりにしますと、結局貯蓄で国債を買うことになるんですから、最後は官公労とか自治労にいくわけで、たしかに平仄は合っていますね(苦笑)彼らは、国に文句を言いつつ、実は愛国運動を推進しているわけで、見事なものだと思います。

で、このくだらない話の結論ですが。
日本の金融機関で、サブプライムに大きくのめり込んでいたのは、、、、り○な、新○、あ○そら、、、なんじゃ、こりゃ!?げ、みんな公的資金をつっこんだ奴ばかり。。。

つまり、税金なんてしょせん人のカネ。自腹で博奕をやらない連中を信じちゃいけない、なんてあたりでいかがでしょうか(笑)