2連覇によせて

WBCは、日本の２連覇という快挙となった。
実は我が社も、社長を筆頭にオフィスでちっちゃな携帯ワンセグTV画面で観戦しており、仕事どころじゃなかったのだ。
この不景気にいいのか？！と思わないでもなかったが、まあ、場合が場合なので、どうにも仕方がない。
携帯TVの音量を上げて、ラジオ状態にして、みんなが観戦。
9回裏に韓国に追いつかれた場面では「あ～あ～」となったが、ドラマのような幕切れにはみんな大満足だった。

あまりに嬉しかったので、夜に、こっそり銀座のバーに出かけた。

実は、目論見があったのだ。
つまり、世はいまや不景気、世界恐慌だと騒がしい。まして、24日の夜である。つまり、給料日前の夜である。
今夜バーに顔を出せば、そりゃイチローもかくやの救世主の扱いになるのじゃないか？などと、スケベ根性を起こしたわけだ。
さて、結果はどうだったか？

驚くなかれ、バーはいつもにまして大盛況であった。
銀座の夜は、ご機嫌な老若男女であふれていた。タクシーも大集合していた。
次から次に、止まり木におじさんがとまっていく。（ま、私もその一人であるわけだが）
痩せても枯れても銀座のバー。そんなにオアシは安くないのだが。

私は思った。
いったい、どこが不景気なのか？こんなに人はあふれかえり、給料日前なのに、この銀座はきらきらと輝いている。
しかも、有名なジャパニーズや○ざさんが睨みをきかせているおかげで、外国人が簡単に入り込めない町なのである。
文字通りの不夜城、いまだ落城しない日本経済の二の丸だろう。
本丸は、、、そりゃ、丸の内だろうかね。

いよいよ、これから3月決算である。5月の決算発表までに、不幸にして大きな波に見舞われる日本企業がいったい何社あるのか、まったく想像もつかない有様である。
しかし、実は、すでに底は見えてきたのではないか？
少なくとも、昨年末のような、なんともいえぬ泥沼に沈み込んだような町の表情はなかった。

WBCの優勝によせて思う。
ここからが勝負なのである。ただ一戦を落としたからといって、決してあきらめてはならない。
いったんは、世界に冠たるエコノミックアニマルの名をほしいままにしたではないか。
別に、それが美名とも思わないが、しかし、没落したまま元気をなくしているよりはマシじゃなかろうか？
これを機会に、なんとか持ち直して欲しい。そう願うばかりだった。

それにしても。どうして、外で飲む酒は、あんなに上手いのであろうか？
え？！酔っぱらえばなんでもいいんだろう、どうせ後になればわかりゃせんだろうって？
ま、その通りなんだけど（苦笑）酒飲みなんて、たいがいそんなもの。酔いを口実に、己の希望を述べ立てるのだ。
なあに、そのうち、いいこともあるさ。野球のように、ね。