自民党安倍総裁の「無限緩和」発言が波紋を呼んでいますねえ。
私も、マサカ安倍さんが「リフレ派」だと思っていませんでしたので、少々驚きました。
たしかに、安倍さんの言うとおり、小泉政権以後の政権はすべて「デフレ退治」に失敗したわけです。
これがある限り、日本の景気は浮揚しないじゃないか、と。
おまけに、世界はアメリカもEUも、すでに金融緩和をじゃんじゃんやっています。
日本だけがおっかなびっくり、それで投機資金が日本に殺到する。
なので、景気も悪くて輸出も振るわないくせに、円高だけがなぜかすすむ、よってまた苦しむという連鎖に陥っています。
じゃあ、この際、英米にならって、日本もじゃかすか緩和したらいい。ヘリコプターから金をばらまけ！というわけです。
「流動性の罠があるから、いくら資金をじゃぶじゃぶにしても、インフレになってくれませんよ」
という話があるんですが、
「えーい、生ぬるい。それなら、インフレになるまで、どんどん紙幣を発行すりゃいいんじゃあ！無限にやれば、いつかはインフレになるんだぁ！！」
と叫ぶ。これがリフレ派であります。
一理あるんですよ。たしかに。
で、このリフレ派に反対するのは、要するに副作用（ハイパーインフレ）が怖い、ということなのです。
貨幣価値が下落して、いったんインフレになっちゃったら、もう歯止めが効かないのじゃないか。
かつての戦後処理と同じく、預金封鎖してデノミやって、相当荒療治するしか手がなくなるんじゃないか。
そうしたら国民は飢え死にしますから。
ただ、このままですと、確かにデフレ継続、世界の重荷を一身に背負って日本国民だけが呻吟することになります。
安倍さんの焦りがわからないわけではありません。
で、この発言後。
株価は上がったし、円は下がった。
「やるかもしれん」というマーケットの心理が動いたわけです。
で、もっとも賢明な方法は、民主党様の故智にならって「やるやる詐欺」をすることでしょうか。
「無制限緩和するぞ、するぞ」と言いながら、実はやらない（苦笑）
だって、ほんとに緩和の結果、利上げになったら、政府の借金の利息は恐ろしいことになります。
まあ、本当にハイパーインフレにしてしまってチャラ、という奥義はありますがね（苦笑）
ですので、ここはしばらく「やるやる詐欺」かなあ、と。
そう考えると、安倍さん、なかなかしたたかさが出てきて、いいなあと思っています。
ほんとに政権をとったら。まあ、その時はその時で、なんか考えればいいか（笑）そのくらいじゃないと、今の政治なんて、やってられませんって。
