Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

ドイツの電力料金は下がっている


ドイツBMUの発表。
BMUとはFederal Ministry for Environment、Nature Conservation and Nuclear Safetyで、日本語訳は「連邦環境・自然保護・原子炉安全省」というらしい。

とはいっても、これは産業用のいわゆる卸売市場の話。家庭用の電力料金が下がっている、ということではない。いわゆる電力先物

2011年9月時点 :57.5ユーロ/MWh(5.8円/kWh:1ユーロ/100円)
2012年6月末時点:48.0ユーロ/MWh(4.8円/kWh:1ユーロ/100円)

上記は2011年だけど、2008年比ではさらに安くなっている。ほぼ半額。

ちなみに、日本の電力料金は、この倍以上。

で、このBMUの発表によると、家庭用電力料金も、この先、再生可能エネルギーの導入によって上がることはないそうである。理由は「グリッドパリティ」に達したから、というもの。
電力網の中で、従来の発電と再エネ発電の価格がイコールになった。つまり、補助金がいらない(なくても戦える価格になった)。
かつ、再エネでピーク時発電を賄えるようになったので、再エネの伸びにともなって必要になる火力発電所もいらなくなった。

ドイツのFIT(固定価格買取制度)の問題は、家庭用電力にだけ補助金負担をのせて、大企業などの大口需要家は据え置いたことで、つまり産業競争力維持のためであった。
とはいえ、これで既にバランスしたわけだ。

ちなみに、ドイツの再エネ関連就業者数は40万人で、世界に冠たる自動車産業が80万人。就業者数で自動車産業の半分の規模になっているわけで、大いに内需振興につながった。

今後だけど、化石燃料の価格は上がりつづけると予想される。
よって、火力発電の価格も、やはり上がり続ける。

今、EUではドイツの強すぎる競争力が問題になっているけど、このぶんだと、さらに強くなっていくんだろうなあ。他の国とは、化石燃料の上昇によるダメージが段違い。

ちなみに、日本では、ぼちぼち太陽光発電は終了。
32円のFIT価格では、利益がでないから。

しかし、32年でも利益が出ないなんて、、、日本のコスト構造は、国際的にみると、オカシイとしかいえない。

ま、こんな電気料金で戦ってきたんだから、日本の中小企業はすごかった、としかいえない。
これからは、わかりませんが。