Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

眉にツバ

1月10日のニュースから。台湾の情勢です。
現在の蔡英文総統は民進党で、国民党は野党に転落しましたね。



◆トランプ氏も参戦

 与野党の攻防が激化する中、国民党は中国に接近。政界事情通は「11月に国民党の洪秀柱主席が訪中した際、中国側と資金支援や人的支援の密約があったようだ」と語る。中台は不可分の領土とする「一つの中国」の原則を堅持する中国は、原則を受け入れない民進党を嫌い、4年後の選挙で国民党復権に期待をつなぐ。総統府筋も「日本食品の危険性を誇張する情報が拡散しているが、多くが大陸発だ」と中国の関与を疑う。

 一方、11月の米大統領選で勝利したトランプ氏は12月2日、外交関係のない台湾の蔡氏と異例の電話会談に踏み切り、世界を仰天させた。その後、「一つの中国」原則に縛られることはないと明言し、中国側は猛反発。今月20日の大統領就任後の対中交渉で主導権を握ろうと、蔡政権に接近する構えを見せつつ、早くも中国への牽制(けんせい)を始めている。(台北 共同)



すごいなあ、と思いませんか。
なにしろ、中国すなわち中共が、国民党に資金支援を行うというんですから。
現代の国共合作(笑)。

さて、70年前の感覚で言えば、まさに仇敵同士です。
それでも、今、政権を獲ることが必要だと思うから、手を結ぶ。
この際なので、ひらたく分かりやすくいえば「70年前の話はどうでもいい」のですよ。
だって、70年前よりも今の問題のほうが、大事に決まってますもん。

先の安倍総理真珠湾訪問。
中共は「それより先に、中国に慰霊に訪問しろ」と言ってますが(笑)
中共が、そんなことを考えるわけがありません。だいたい、共産主義に「慰霊」の概念はないですし(苦笑)
これも「70年前はどうでもいい」理論で解明できます。
つまり、中共は「今、かつての仇敵の日米が仲良くなったと世界にアピールされてはまずい」と判断しているのです。
70年前よりも、「今」のほうが大事です。

慰安婦問題もそうですね。
今、問題を蒸し返したほうが有利な人達がいるのです。70年前の真実を、いくら日本人が説明しても無駄です。
何故かと言うと、そんなもん、ハナから「どうでもいい」のです。
大事なのは「今」の利益です。

もうひとつ、話をします。
日本を70年前の戦争に巻き込んだのは「暴支膺懲」を紙面に掲げた朝日新聞を筆頭にするマスコミでした。
その朝日新聞のトップ記者が、尾崎秀実ですね。ゾルゲとともに、スターリンのスパイだった。
スターリンは、なんとしても日本を南進させようとします。
そこで、尾崎は近衛文麿に接近します。そのとき使ったのが「大東亜独立の悠久の大義論」でした。
これに近衛はコロリとやられてしまうわけです。
スターリンや尾崎にとっては、実は「悠久の大義」なんてどうでもよかった。
「今」の利益は、日本の南進であると判断していたので、そのように吹き込んだわけです。

さて、ここから学ぶことは何か?
回答は一つです。
数十年前の話とか、あるいは逆に遠い未来とか、そんな話をするやつがいたら、よーく、眉にツバをしなければいけない、ということです。
そやつが狙っているのは「今」の利益、しかありません。

若かりし頃は、人の話を真に受けて考えたものですが、今では「こいつに、どんな得があるんだろ?」と思うようになりました(笑)そうすると、だいたい、まあ、わかります。
意外に世の中の原則はシンプルなんだなあ、と思う次第ですなあ。