古本屋で見かけて、懐かしくなり、思わず手に取った。
訳者が変わっていることも大きいと思うし、こちらも年を重ねて(ジジイになった)いる。
なるほど、味わい深いと感じた次第。
訳者が変わっていることも大きいと思うし、こちらも年を重ねて(ジジイになった)いる。
なるほど、味わい深いと感じた次第。
短編小説で、話は簡単である。
ときは第二次大戦前のニューヨーク5番街。
まだ若い夫婦が二人で散歩している。
季節は夏なので、夏服を着た女達が歩いている。
美人を見つけるたびに、旦那の視線はそちらを追ってしまう。
妻は不機嫌になる。どうしてあなたはそうなの、という。
夫は、実は俺はいつもこうなのさ、と告げる。
妻は気分を害して拗ねる。
その有様を見た夫は、そんな妻を改めて美しい、と思う。
まあ、そんなたわいもない話だ。
ときは第二次大戦前のニューヨーク5番街。
まだ若い夫婦が二人で散歩している。
季節は夏なので、夏服を着た女達が歩いている。
美人を見つけるたびに、旦那の視線はそちらを追ってしまう。
妻は不機嫌になる。どうしてあなたはそうなの、という。
夫は、実は俺はいつもこうなのさ、と告げる。
妻は気分を害して拗ねる。
その有様を見た夫は、そんな妻を改めて美しい、と思う。
まあ、そんなたわいもない話だ。
しかし、この情景からにじみ出る「豊かさ」はどうだろう。
米国の繁栄ぶりが、このニューヨーカー短編にあふれている。
米国の繁栄ぶりが、このニューヨーカー短編にあふれている。
こんな小説を書いている国なので、日本は「勝てる」と侮ったのだろうな。
で、結果は、ご存じの通りである。
で、結果は、ご存じの通りである。
海外はアジアばかりをウロウロしたので、米国には行ったことがない。
あまり、行きたいと思わないのである。
この小説の中にある5番街は、おそらく、今の米国には既に無いであろう。
時代は変わってしまった。
あまり、行きたいと思わないのである。
この小説の中にある5番街は、おそらく、今の米国には既に無いであろう。
時代は変わってしまった。
ベトナム戦争以後、米国は変調してしまったと思うが、その前の米国を感じることができる作品である。
こういう作品を見ると、当時の日米の差を痛感せずにはおれない。
よく物量の差を言うし、それはもちろんあるのだが、おそらく、物量だけではない。
残念であるが、日本が貧しかったのは、物量だけでなく、その思考性、感性においてもそうだったと思われてならないのである。
それとも、物質が豊かになれば、心性もおのずと豊かになるだろうか?
よく物量の差を言うし、それはもちろんあるのだが、おそらく、物量だけではない。
残念であるが、日本が貧しかったのは、物量だけでなく、その思考性、感性においてもそうだったと思われてならないのである。
それとも、物質が豊かになれば、心性もおのずと豊かになるだろうか?
そう思うと、今後の支那の先行きにも、一層の興味が湧くのですなあ。