Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

エコポイントを思い出す

コロナの影響で旅行業界、ホテル業界、旅客業界ともに需要がめちゃくちゃな有様となった。JR北海道の赤字が100億軽く超えたとか(夏の北海道がガラガラなら、あとは。。。)成田空港はようやく滑走路を開けたが肝心の飛行機がガラガラだとか。

 

で、このままでは業界まとめて倒れるというので、政府主導でGOTOトラベルをやった。少し効果はあったというが、もちろん全く不十分なので追加することになりそうだ。

 

とにかく目先苦しいので、政府の政策頼みになっているわけですが、しかし、私はもうこの業界はバタバタ倒産するんじゃないかと思う。

まず海外が絶望である。

中国や台湾では、ほぼコロナの抑え込みに成功したらしい。で、仮に来航を解禁したとして、いまだコロナの流行する日本に来ますか?ないでしょうな。

 

で、国内でGOTOをやる、ということだが。

 

実は、リーマンショックのときに、麻生さんがエコポイントという政策をやった。省エネ家電に買い換えると、エコポイントがついて、政府からエコポイントに応じたキャッシュバックが受けられる、という制度だった。

これでバカ売れしたのが液晶テレビで、私もその気になってシャープのアクオスを買った。亀山ブランド、といって有名だったのだ。

 

で、売れまくった日本メーカーのテレビはどうなったか?

割引で売れるので、低価格化する努力をしなかった。その結果、海外で売れる価格のテレビを作れなくなった。

日本国内では、エコポイントが終了した途端に、みんな財布を引き締めた。テレビは毎年買うようなものではないし、キャッシュバックがないのに買うのは割高なような気がしたからだ。

かくして、日本のテレビは、海外で競争力がなくなり、国内ではエコポイントの反動で市場が大幅に縮小、にっちもさっちもいかなくなった。

シャープは鴻海に身売りし、日本企業ではなくなった。ソニーはテレビから撤退した。テレビは、今や韓国メーカーが席巻している。

 

たぶん、GOTOキャンペーンが終わったら、エコポイントが終わったときのテレビと同じ状況が旅行業界に起きると思う。

税金を投入して、わずかに生き延びる時間を作るが、しかし、そのぶんの反動は必ず来る。プラスだけあってマイナスがない、という政策はない。

 

わかっていても、GOTOをやるんだろうなあ、と思う。今日がなければ明日がないわけだから。

しかし、その先は楽園ではないでしょうねえ。