Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

潔白の法則

「潔白の法則 リンカーン弁護士マイクル・コナリー

 

コナリー先生のリンカーン弁護士シリーズ。絶対の安心感(笑)。

 

物語の冒頭で、主人公の弁護士ハラーは警官に呼び止められる。飲酒運転の取締かと思われたのだが、トランクから血液のようなものが滴っていたため、事態は急変する。トランクを開けた警官が見たものは、男の射殺死体であった。

ハラーはその場で逮捕され、殺人罪に問われる。被害者の男は、昔、ハラーの弁護を受けたことがあり、弁護料の未払いがあった。

身に覚えのないハラーだが、状況証拠はかなりまずい。拘置所に収監されたまま、ハラーは自分で自分の弁護をすることにして、面会に来たスタッフともども作戦を練る。

調査員のシスコは元刑事のボッシュとともに、過去の依頼者の中で動機がありそうな者をチェックする。アソシエイト弁護士のジェニファーがハラーの保釈申立を行う。

警察の捜査の中に、意図的な証拠の隠匿があったのではないかという申立をしたことが効いて、ハラーはとりあえず保釈を得る。

しかし、検察はハラーを単純殺人から利得目的での第三者への殺人依頼に切り替える。容疑が切り替わったので、ハラーは再び収監されることになる。迅速な裁判を避ければ、保釈は継続できることになるのだが、ハラーは一刻もはやく身の潔白を証明することを選んだ。

一方、アソシエイト弁護士のジェニファーは父親の具合が悪くなったため弁護を続けられず、困っていたところにハラーの元妻の検事、マギーが休職してハラーのために弁護を行うことになる。

ボッシュ、シスコらの活躍で射殺された容疑者が大規模な再生エネルギーにかかわる補助金詐欺に関わっていたことが明らかになり、その証人に出廷してもらう手筈をつけたものの、なんと公判での証言前にその証人まで殺されてしまう。

重要証人を欠いたまま、ハラーは陪審員による無罪評決を勝ち取らねばならなくなったのだが、事件は意外な方面から急転することになる。。。

 

 

いつものコナリー節炸裂である(笑)。過去作でハラ-と関わり合った人物が続々と登場して支援してくれるのも、読者サービスであろう。それにしても、元妻とか前妻とかが次々登場するのは、さすがにアメリカらしいというべきだなあ(苦笑)。

評価は☆☆。

安定の面白さ。

 

それにしても、離婚した配偶者が主人公を助けてくれるとか、再び「焼け木杭に火がつく」とか、あるのかなあ、と思う。

もちろん、世の中にはいろいろな人がいるわけで、絶無とはいえないのだろうけど、かなりレアケースなんじゃなかろうか。

例えば、恋人が破局するとき「これからも、ずっと良い友だちでいよう」という話をしたとして、その通りになるかな?

私の経験では、とても困難なことだとしか思えないのだけど。