どうやら、潜水艇の破片が見つかったようで、悲劇的な結末を迎えた。全員死亡である。残念ながら、深海なので、万に一つも助かる可能性はない。
それにしても。
片道3500万円の費用を払い、立って歩くこともできない2.5メートルの潜水艇内で10時間もあぐらで座り、温度は4度の寒さである。外は、真っ暗だ。
その潜水艇で事故が起こり、操舵不能に陥って浮上も叶わず、どんどん沈降していくわけだ。
やがて、水圧は船殻の限界に達して圧潰する。
その結末を知りながら、船内でじっと耐えている人たちの気持ちを考えると、もはや言葉にもならない痛ましさである。
乗客はみな、それなりの富豪であり成功者であろうが、懸命に働いて富を得て、その人生の最後の結末がこれなのか。
日本人は「最後は畳の上で」などとよく言うが、実際は病院で、という人が今は多かろう。
でも。
圧潰する深海の潜水艇の中に比べれば、ほんとに恵まれていることだと思う。
人生で最後の場所と思うと、なんともやるせない気持ちになってしまうのです。。。