Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

損切りは難しい

ソフトバンクGは中間連結決算を発表し、純損失が1.4兆円。この程度の国家はいくらでもあるわけで、まさに国家規模の会計で、よく意味が分からなくなる(苦笑)

 

ただ、この中間決算ですが、国際会計基準に沿っているわけで、損失といっても資金繰りがそれだけ悪化したわけではない。国際会計基準では、保有株の時価評価を決算に織り込まないといけないので、実際のキャッシュフローに関係なく、保有株の評価の変動によって損益が動くのである。特に、ソフトバンクGのような投資会社であれば、なおのことである。

ソフトバンクは英armという、大変優秀な子会社を上場して巨額の売却益を得たので、当面のキャッシュフローには問題がないはずだ。ただし、子会社の上場は、上場前の評価がすでに織り込まれているため、損益上のインパクトが薄い。問題は、その他の投資(=株式)が、みんなダメなことなのである。

特にひどいのはウィーワークというやつで、口先のうまい詐欺師同然の男が巨額の資金をソフトバンクGから引っ張り出し、会社の業績はボロボロなのにぜいたく三昧をやらかして追放され、その後のケツ拭きをやらざるを得ないことだ。その額、実に2.1兆円!おいおい、である。

だいたい、このウィーワークなるビジネスモデルは、その実態はどこにでもあるシェアオフィスであって、つまりは不動産賃貸業、貸し会議室などと大きな違いはないのである。なんで、こんなものに巨額の出資をしたのか?つまりは、あのコロナ禍でリモートワークが流行って、次はコレだと孫さんが惚れ込んでしまったのだ。あほらしい。それで2兆円を溶かした。すげえなあ。

 

ソフトバンクG傘下のヤフーは、かつて私も世話になっていたヤフーブログをあっさりと潰した。ブログのブームが去って、事業に旨味がなくなったと判断したからである。そのぐらい、冷徹な経営判断をするのだ、この会社は。それなのに、ウィーワークの撤退時期については、完全に見誤っている。

「ここを耐えれば、これから伸びる」のか「もう可能性はないので、損切、手仕舞いの時期」なのかは、紙一重なのである。

投資は難しいものだが、損切りはなお難しい。昔の人は「見切り千両」といったが、それぐらい、損切りは困難で、価値があるということなのでしょうねえ。