Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

角さんの隠れた功績

昨日、旧田中角栄邸の火事について書いたが、角さんには知られていない功績が結構ある。

 

まず、拘置所の待遇改善である(苦笑)。田中角栄氏は例のロッキード事件拘置所に拘置されることになったのだが、当時の拘置所のせんべい布団では寝られない。それで、布団の持ち込みを申請した。それ以前では認められないものだったのだが、これで拘置所に布団を持ち込めることになったのである。ついでに、拘置所の布団が大幅に改善されることになった。

さらに、食事の質も改善された。角栄氏のために、拘置所ではいろいろな特別食(夏だったので鰻とか)を取れるように配慮したのだが、角栄氏はこれらをすべて断った。「他の人と同じものを」

それで、大幅に拘置所の食事が改善されることになったわけだ。

ちなみに、夏だったので、突然、東京拘置所にはクーラーがついた。それ以前はなかった。角栄氏の部屋だけクーラーをつけるわけにはいかず、すべての房につけることになったのだ。

角栄氏も、この配慮に答えた模様で、実は職員の処遇が改善された。それ以前は、普通の公務員は週48時間勤務だったところ、なぜか拘置所職員は51時間勤務だった。角さんが入所してから48時間と、ほかの公務員と同じに改善されたのである。必ず相手の好意には報いるという角栄流の人身把握術は、ここに至っても生きていたのである。

 

変わったところでは、ブロック注射の保険適用がある。角栄氏は顔面神経痛に悩まされていたが、当時の医療では治すことができなかった。それを、ある医者がブロック注射をして、大幅に症状を改善させることができた。当時のブロック注射は、作用機序がわからないことからオカルト医療、インチキ治療扱いされていた。麻酔科の医者が軽く見られていたことも関係している。

ブロック注射の効能に驚いた角栄氏は、この治療を保険適用するように進めた。おかげで、多くの難病がブロック注射によって軽快するようになったのである。