Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

もう諦めるべき

能登半島地震においては、今のところ、懸念された原発放射能漏れは起こっていないと見て良い。モニタリングポストの値が常にインターネットで公開されるようになったのは、福島での教訓のおかげだと思うが、SNSのデマに流されないで済むのは良いことだと思う。

しかしながら、その後、志賀原発については、ぽろぽろと発表の訂正が相次いでいる。それらを見ると、今回、事故に至らなかったのは「たまたま運が良かっただけ」であるとしか思えないのだ。

 

まず、志賀原発は現在、運転停止中であって、再稼働に向けた審査中であるのだが、その停止になった原因というのが「活断層がある」という調査結果が出たからだった。で、諦めきれない北電が、再度調査をして「活断層なし」という独自調査結果を出して規制委に認めさせて審査再開、、、だったのだ。それが震度7が記録されていたとなれば「やっぱり活断層上だったんじゃないの?」と疑われるのは当然である。そして、震度7はこの原発の設計上の許容度を超えているのである。だって、北電は「ここは大地震がない地域」だとして、原発を設置していたからだ。

さらに、防潮堤の問題もある。北電では「能登半島では津波がない」というので、まともな防潮堤をつくっていなかった。今回、津波は起きており、しかも半島の両側で起こった。簡単にいえば、事実関係で述べる限り「過去の北電の科学的な根拠はすべて間違いでした」という状態なのである。

しかしながら、北電は、いまだに原発再稼働を諦めていない。原発を動かせば、収益上のメリットが大きいからである。

 

運任せで結果オーライ。そこらの中小企業の営業部隊であれば、それで何も問題ない。だけど、原発はそうではないと私は思う。

原発を稼働させることに私はまったく反対ではないが、しかし、きちんとまともに科学的な根拠に基づいてやるべきであると思っている。ただの願望で進めるべき事柄でないというのが、あの福島で得た私なりの教訓だと思っているのだ。